米Ionicは、スマートフォン向けアプリケーションのユーザーインターフェースをHTML/CSS/JavaScriptといったWeb技術で作成可能にするツールキット「Ionic」の新版である「バージョン7」を公開した。IonicはMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
バージョン7ではまず、前バージョンで導入したモーダルやポップオーバーといった、ユーザーが反応して操作しないと消えないユーザーインターフェース部品を、「Action Sheet」「Alert」「Loading」「Picker」「Toast」といった部品にも導入した。それぞれに「isOpen」と「trigger」というプロパティを用意し、部品の表示と消去を制御するコードの記述を簡素化した。
そして、バージョン6では「value」プロパティが変化するたびに「ionChange」イベントが発生していたが、バージョン7では、タップやクリックなどユーザーによる操作が加わったときにだけionChangeイベントが発生するように修正した。
また、ユーザーに何をすべきか伝えるテキスト(ヘルパーテキスト)や、入力欄に事前入力済みのテキストなどのユーザーインターフェース部品を、「ion-item」から「ion-input」「ion-textarea」「ion-select」などのコントロールに移した。こうすることで、「ion-item」「ion-label」などのボイラープレートコードを削減できるという。
Ionic 7ではまた、「Ionic React」や「Ionic Vue」でのタブ切り替えの性能を向上させた。前バージョンに比べてタブ切り替えの速度が最大で70%向上したという。また、「Vite」との互換性も改善した。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です