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イラストでわかる! 今日からはじめるスクラム

スクラムを使いこなそう! スプリントレビュー・レトロスペクティブ・リファインメントとは

イラストでわかる! 今日からはじめるスクラム 第4回

スプリントレトロスペクティブ

 スプリントの最後のイベントとして「スプリントレトロスペクティブ」を行います。長いので、ここではレトロスペクティブと呼んでいきましょう。これは日本語でいうと「振り返り」という意味になります。

 プロダクトの成長を考える時間はスプリントレビューが最後となり、スプリントの終わりはチームの成長にフォーカスして考える時間で締め括られます。

レトロスペクティブとは

 レトロスペクティブは、生産性、コミュニケーション、品質など、あらゆる観点でこの世界で一番すばらしいチームになることを目指して行います。

 最高のチームから必ず最高のプロダクトが生まれるとは限りませんが、最高のプロダクトはきっと最高のチームから生まれているはずです。

 レトロスペクティブでは、スクラムチームのコミュニケーション不全や仕事のプロセスにおける問題を発見し、改善するためのアクションを決める場です。

レトロスペクティブをやる前に

チームの約束を決める

 レトロスペクティブをやる前に、または初めてのレトロスペクティブで「チームの約束」を決めておくことをお勧めします。これはワーキングアグリーメントとも呼ばれます。

 このチームでは、オンラインミーティングではカメラを必ずONにする、ひとり一回は必ず発言する、話が長くなっていたら注意してあげる、デイリースクラムの前10分は雑談をする、などどんな約束でもかまいません。

 まずは1~3項目程度の少ない項目でかまいません。「チームの約束」は、レトロスペクティブのたびに眺めて、少しずつ足したり削ったりしていきます。もちろんレトロスペクティブ以外の時間でも構いません。

レトロスペクティブの準備

 一般的な振り返りとどこが同じで何が違うのかを区別するためにも、初めのうちはレトロスペクティブの準備やファシリテーションは、スクラムマスターが行うとスムーズです。

 レトロスペクティブをやるにあたって、スクラムマスターは「アジャイルレトロスペクティブズ」という本を一読しておくことを強くお勧めします。「レトロスペクティブ 手法」などで検索してみると、多種多様な手法があって戸惑うかもしれませんが、基本的な構成を抑えることができればOKです。

 レトロスペクティブは以下のような構成となります。以下を意識してアジェンダをつくっておきましょう。

場づくり(チェックイン)

 「これからチームのことを話す」ということに意識が向けば、チェックインはどのような内容でも構いません。上で決めた「チームの約束」を確認・更新するという内容でも、このレトロスペクティブに期待することを一言話すといったものもよいでしょう。

 5分から長くても10分程度で、話し合いやすい場の雰囲気をつくります。

データ(事実)収集

 次に、このスプリントでおきた事実を収集していきます。

 チームメンバーそれぞれがその日どういう感情だったかを振り返り、コミットログを振り返って生産性にフォーカスしてみるのもいいでしょう。

 レトロスペクティブの場でデータ収集ができるのが一番ですが、扱うものによっては事前準備が必要なケースもあります。このスプリントをふりかえったときに話し合いたいテーマを、事前にスクラムチームからヒアリングしておくことをお勧めします。

 データ収集のフェーズで大事なことは、この時点では解釈をしないことです。

 こうしたらいいんじゃない?というアドバイスや、ネガティブすぎじゃない?といった意見はこの場では言うフェーズではありません。淡々とできごとを集めることにフォーカスしてください。

データからアイデアを出す

 上でだしたデータをみて、気づいたことをリストアップしていきます。良いことへの気づき、悪いことへの気づき、思いつき、改善策、なんでも構いません。

 アイデアを出すときは、基本的に以下のマインドを守ることをチームメンバーに伝えておきましょう。

  • 批判禁止:とくに個人批判はここでしても、発展性がありません。人ではなくものごとを主語にすることを心がけましょう
  • 自由連想: 非現実、突拍子もないアイデアから見つかることもあるかもしれません。参加者全員が肯定的な気持ちで臨んだほうが、意見が出しやすくなります。
  • 質より量:どんな意見でも歓迎する空気をつくりましょう。人と同じ意見でも「同じ意見だ」ということに価値があります。
  • 改善・組み合わせ:人の意見に乗っかった意見を歓迎します。そのためにも人の意見によく耳を傾けて、互いにシナジー効果を生み出しましょう。

チームにとって最も役立つアクションを決める

 最後に、上ででたアイデアを絞り込みます。最初のころは、改善アクションを3つ4つと選んでしまい、結局1つもできないことが多いです。「最も役立つアクション」と書いた通り、最初のころは改善アクションをひとつだけに留めましょう。

 レトロスペクティブで出た改善アクションがチームで機能するようになってきたら、スプリント中の10〜20%の時間を改善のために事前にとってから、複数の改善アクションに取り組むことをお勧めします。

レトロスペクティブを工夫しよう!

 レトロスペクティブは、ほかイベントと比べてややマンネリ化しやすいイベントです。プロダクトと比べて、チームそのものにはあまり大きな変化が起きにくいからかもしれません。よって、毎回なにか新鮮な要素をとりいれて、チームに刺激を与えることを意識してください。

 同じ振り返り手法だけをずっとやっていると、成長は確実に鈍化します。「つまらない時間がきた」とチームメンバーがレトロスペクティブに対して向き合わなくなってしまっては、意味がありません。

環境を工夫する

  屋外でやってみる、雰囲気の良いミーティングスペースを借りる、お菓子を食べながらやってみる

ふりかえり方法を毎回工夫する

  レトロスペクティブで検索すると、この世にはふりかえり手法が想像の100倍以上あって驚くと思います。いろいろな角度から振り返ってみることで、今まで気づかなかった問題に気づけるかもしれません。

 スプリントの最後を気持ちよく終えるためにも、パーティーや楽しいイベントを開くくらいの気持ちで、レトロスペクティブには工夫をこらしてみることをおすすめします。

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プロダクトバックログのリファインメント

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この記事の著者

西野 香織(ニフティ株式会社)(ニシノ カオリ)

 ニフティ株式会社のN1! という制度で、スクラムエバンジェリストを担当しています。アプリチームのスクラムマスターをやりながら、スクラムについて社内外で説明したり、社内のスクラム導入を支援したりしています。A-CSM所持。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/18361 2023/10/30 11:00

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