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Google Cloud、2023年におけるDevOpsの現状を明らかにする調査レポートを公開

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 米Google Cloudは、同社のDevOps Research and Assessment(DORA)チームによる年次報告書であり、2023年におけるDevOpsの現状を明らかにする「Accelerate State of DevOps Report 2023」を、10月6日(現地時間)に公開した。

 「State of DevOps Report」は、これまで9年間にわたって、世界中の36000名を超える専門家からデータを収集している。今回の「State of DevOps Report 2023」では、DevOpsの優れたパフォーマンスを発揮する人々が、これらの技術的、プロセス、文化的能力を開発実践にどのように組み込んで成功を推進しているのかを深く掘り下げた。

 具体的には、DevOps実践による以下3つの主要な成果と、それらの達成に貢献する能力を調査している。

  • 組織のパフォーマンス:顧客とコミュニティに価値を生み出す
  • チームのパフォーマンス:チームが革新し、協力できるようにする
  • 従業員の幸福:燃え尽き症候群を軽減し、満足度/生産性を向上させる

 Google Cloudが行った調査によれば、組織のソフトウェアデリバリパフォーマンスのレベルが、全体的なパフォーマンス、チームのパフォーマンス、従業員の幸福度を予測することが明らかになっており、ソフトウェア変更のスループットと安定性を理解すべく、以下の尺度が使用されている。

  • 変更のリードタイム:コード変更がコミットされてからデプロイされるまでにかかる時間
  • デプロイの頻度:変更が本番環境にプッシュされる頻度
  • 変更失敗率:ソフトウェアのデプロイにより、即時の介入が必要な障害が発生する頻度
  • 失敗したデプロイの復元時間:失敗したデプロイから復元するのにかかる時間

 今回、行われた調査によって得られたデータを分析した結果、文化は技術的能力の構築、技術的パフォーマンスの向上、組織のパフォーマンス目標の達成、従業員の成功の支援の基礎となり、健全な文化は燃え尽き症候群を軽減し、生産性を高め、仕事の満足度を高めるのに役立つことがわかっており、生成的な文化を持つチームは生成的な文化のない組織よりも組織パフォーマンスが30%高くなっている。

 また、アプリケーションとサービスを構築するためのユーザー中心のアプローチは、組織全体のパフォーマンスを予測するための、もっとも強力な要因の1つであり、ユーザーを重視するチームはそうでないチームよりも組織パフォーマンスが40%高かった。

 高品質のドキュメントが整備されている場合、SREの実践は組織のパフォーマンスに1.4倍の影響を与えると推定されており、全体として高品質のドキュメントは低品質のドキュメントと比較して、チームのパフォーマンスを25%向上させることが明らかになっている。

 さらに、より反復的な仕事に取り組む回答者は、より高いレベルの燃え尽き症候群を経験する可能性が高く、過小評価されたグループのメンバーは、より反復的な仕事に取り組む可能性が高いことがわかった。過小評価された回答者は、過小評価されていない回答者よりも燃え尽き症候群が24%多く、過小評価されている回答者は、過小評価されていない回答者よりも29%多く反復的な作業を行っている。また、女性または性自認が女性と申告した人は、男性よりも反復的な仕事を40%多く行っていることも明らかになった。

 そのほか、パブリッククラウドを使用すると、クラウドを使用しない場合と比較して、インフラストラクチャの柔軟性が22%向上しており、柔軟性のないインフラストラクチャを使用するチームよりも30%高い組織パフォーマンスが得られるという。

 なお、AI開発ツールの可能性については多くの注目が集まっており、回答者の大多数は調査に含めたタスクに、何らかの形でAIを組み込んでいることが明らかになっている。一方で、AIを活用したツールが業界で広く調整されて使用されるようになるには、しばらく時間がかかると予想される。

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