1on1がなくて困る場面とは?
1on1がないと、上司と定期的に話す機会が失われがちです。コミュニケーション機会が減り、業務における疑問や成長の方向性について相談できないと、どうしても不安やストレスがたまってしまいますよね。僕自身も1on1がない時期に「自分は何を目指しているのだろう?」と迷うことがありましたし、それがモチベーションの低下につながった経験があります。
特に、エンジニアという職種は日々の業務に追われる中で、自分の成長やキャリアの方向性について深く考える時間を持つことが難しい場合があります。
例えば、1on1がないことで「どの技術を深めるべきか」や「自分の強みをどう活かしていくべきか」といった疑問が浮かんでも、誰に相談するべきか分からずに時間だけが過ぎてしまうことがありました。その結果、自身の成長の機会を逃してしまうこともしばしばありました。
他にも、業務に追われるなかでチームメイトや上司とのコミュニケーションが希薄になってしまったり、わざわざ時間を取ってまで話したり確認したりすることじゃないけどモヤモヤすることなどが溜まってしまったりすることで、生産性が落ちることもあるかもしれません。
こういったことの積み重ねが起きてしまうと、もともとモチベーション高い状態の人でもモチベーション低下や会社に対するエンゲージメントも下がってしまい、なかなかやる気も出なくなってしまうという問題が起きてしまうこともあります。
1on1を活用することで得られる効果とは
1on1をうまく活用することで、上司や周囲からのFBをうまく得られることで自身の成長や、中長期的なキャリアや方針がより明確になりモチベーション向上、チームメンバーとの信頼関係もより深める事ができます。
例えば、私が実際に1on1するなかでもよくあった言葉として「1on1するようになってより自身のキャリアを考えるようになってよりキャリアビジョンが明確になった」「上司と普段の雑談などを1on1でするようになって気軽に話しかけやすくなった結果、プロジェクトの不安点などが相談しやすくなりました」「前まであまりモチベーションがないタスクが多く、不満を感じていたが、思い切って1on1で話したら次のプロジェクトでやりたいタスクがやれることになった」など聞くことが増えました。
これは単に1on1をやっているからや、上司が優秀だったからというわけではなく、1on1をうまく活用し、相互にコミュニケーションを諦めなかった結果が実を結んだことでしょう。
ぜひ、この連載を機に自身の1on1にも取り入れて、より働きやすく成長しやすい環境を目指してみてください。
今回のまとめ
今回の記事では、1on1がどのような場であり、どんな効果が期待できるのかを中心に解説しました。また、1on1がない場合にどのような困難が生じるかについても触れています。1on1は単に上司やリーダーと話す場ではなく、自分の成長やキャリアの可能性を広げるための大切な機会です。
今回のポイントは以下の3点です。
- 1on1の目的と意義:1on1は評価面談や業務報告と異なり、現在から未来に向けた成長やキャリア形成をサポートする場です。主体的に話すテーマを決め、目的意識を持って臨むことが重要です。
- 効果的な受け方:事前準備が1on1の効果を高めます。自身の課題や相談事項を明確にし、フィードバックを受けた後は小さな一歩でも行動につなげることが成長への鍵となります。
- 1on1を活用するメリット:モチベーションの向上、キャリアビジョンの明確化、上司との信頼関係の構築など、多くのメリットがあります。受けるだけでなく、自分から働きかける姿勢が効果を最大化します。
1on1を「自分の成長のためのツール」として捉え、主体的に活用することで、仕事やキャリアに大きな変化をもたらすことができます。この連載を参考に、ぜひ自分なりの1on1スタイルを見つけてみてください。1on1は、自分の未来を切り開くための道具です。積極的に活用していきましょう!