米Google Cloudは、2025年に公共部門の未来を形成する5つのAIトレンドを、2月6日(現地時間)に発表した。
1つ目のトレンドとしては、「マルチモーダルAI」を挙げており、テキスト、画像、動画、音声といったさまざまなソースからの情報をAIが理解して分析できるようにするマルチモーダル学習と、それが実現するコンテキスト認識機能が、2025年のAI導入を推進すると述べている。将来的にはマルチモーダルAIによって、政府機関は地域レベルや州レベルのデータを分析して、Google Earth Engine、Google マップ、Waze、一般公開データセットといった他のソースのデータと組み合わせることで、意思決定の強化、気候関連リスクへの早期対応、公共インフラの改善を実現可能になるとも予測する。
2つ目のトレンドは「AIエージェント」で、従来のチャットボットが複雑なタスクを処理でき、やり取りからの推論や計画、さらには学習も可能なAIエージェントへと進化し、公務員の業務やコーディングの効率化、アプリケーションの管理、データの詳細な分析情報の取得、セキュリティ脅威の特定と解決、最高のアイデアの実現などを支援できるようになるとしている。
3つ目のトレンドは「アシスト検索」で、生成AIの活用によって政府機関は膨大なデータセットの検索における精度と効率の改善が可能になり、セマンティック検索、自動メタデータツール、ドキュメントの高度な音声文字変換への投資によって、データへのアクセスを容易にするという。
4つ目のトレンドは「AIを活用した住民サービス」で、2025年にはAIを活用したツールやテクノロジを通じて、許可証や免許の申請といった政府機関のWebサイトやサービスを24時間365日利用できるようになり、市民と政府機関との間に信頼関係が構築され、両者の関係はより緊密なものになるとの未来を見込んでいる。
5つ目のトレンドとしては、「AIによるセキュリティの厳格化と強化」を挙げ、AIが脅威の検出を自動化して膨大な量のデータを分析することで、インシデントへの迅速な対応を可能にするとの予測を示した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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