テクマトリックスは、米Parasoftが開発したC/C++対応テストツール「C/C++test 2024.2」の販売を、4月16日に開始した。
C/C++testは、静的解析(コーディング規約チェック・フロー解析)、動的解析(単体テスト、カバレッジ計測、実行時メモリエラー機能など)が可能な、C/C++対応オールインワンテストツール。車載機器、産業機器、医療機器、OA機器といった組み込みソフトウェアの開発や、ミドルウェアの開発、Windows/Linuxアプリケーションの開発など、さまざまな現場で利用されている。
今回、販売が開始されるC/C++test 2024.2では、MISRA(MISRA C:2023、MISRA C++:2023など)、AUTOSAR C++、CERT C、CERT C++、CWEといったコーディング規約の精度向上を目的に、計100超のルールの更新が行われた。
さらに、CWE Top 25およびOn the Cupsで指摘される脆弱性を検出できるツールセット(2023年度版)が追加され、専用のテストコンフィギュレーションを使用してParasoft DTPでのコンプライアンスレポートの作成が可能になっており、規格準拠の度合いや脆弱性の検出状況を詳細にレポートでき、開発プロセスの透明性と信頼性が向上する(コンプライアンス関連機能の使用には専用の有償オプションが必要)。

静的解析で検出された違反に対して、AI(GitHub Copilot)が修正方法を提案する機能も追加され、GitHub Copilot Chatを使用して、検出された違反に対して解説付きで修正方法が提案されるようになっている。

あわせて、抑制ファイルを任意のパスに配置して管理することが可能になったほか、抑制ファイル内でファイル名、ルールID、メッセージの指定などにワイルドカードを使えるようになった。
また、コンパイル時に判断できる情報を使用して、判断文/パスカバレッジを抑制する機能や、抑制コメントで特定の関数のカバレッジを抑制する機能が追加されたことで、コンパイル時に決定する値などの影響で実動作では考慮する必要のない判断文や特定の関数が存在すると判断可能な場合、これらの機能によって対象の判断文や関数のカバレッジの計測を抑制できる。

ソフトウェア開発プロセス全体の統合的な管理を行うソリューションである、ALMツールとの連携機能もサポートされ、要件、テストケースと単体テスト結果を自動で紐づけするとともに、静的解析や単体テスト結果をバグやタスクといったチケットとして手動で登録可能となり、Parasoft DTPから要件に対するテスト実施状況をモニタリングできるようになっている(一部のALMツール連携機能の使用には専用の有償オプションが必要)。

そのほか、プラグイン可能なIDEとして、Eclipse 4.21(2021-09)- 4.33(2024-09)およびTexas Instruments Code Composer Studio 12が追加された。また、サポートコンパイラとして、GCC for Tricore 4.9.x(Windowsのみ)、HighTec Clang C/C++ Compiler for aarch32/arm 8.1、IAR Compiler for ARM 9.40xおよび9.50x(Windowsのみ)、Clang C/C++ Compiler for x86_64 17.0および18.0(Linuxのみ)、Clang C/C++ Compiler for aarch64/arm64 17.0および18.0(Linuxのみ)、GNU GCC for PowerPC 11.x(Linuxのみ)、Green Hills Software Compiler for Tricore 2021.1.xが追加されている。
Parasoft DTP 2024.2では、機械学習機能が無償サポートとなり、機械学習機能を用いて修正すべき違反/修正不要な違反を識別して、担当者を割り当てられるようになった。また、MySQL8.4、Oracle 23c、PostgreSQL 16のサポートが追加されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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