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Google、Gemini 2.5をアップデート、高度な推論が可能な「Deep Think」モードや開発者向け機能を拡充

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 Googleは5月20日(現地時間)、大規模言語モデル「Gemini 2.5」シリーズにおける最新アップデートを発表した。今回の発表では、主力モデル「Gemini 2.5 Pro」と高効率モデル「2.5 Flash」の性能強化、新たな機能追加、開発者向け改善が紹介された。

 Gemini 2.5 Proは、Webアプリ開発向けにパフォーマンスが向上し、Web開発に特化したAI競技プラットフォーム「WebDev Arena」ではELOスコア1415を記録するなど、主要なベンチマークでリーダーとなっている。また、教育分野向け評価でも高い評価を獲得している。

 今回、複数の仮説を考慮することで高度な推論が可能な「Deep Think」モードが2.5 Proに実験的に追加された。これは複雑な数学やコーディング課題への対応力を高めており、米国数学オリンピックやLiveCodeBenchなどの困難なベンチマークで優れた結果を出している。Deep Thinkは先行テスター向けにGemini API経由で提供され、フィードバックを集めたのち一般公開が予定されている。

 2.5 Flashはさらなる効率化と精度向上が図られ、推論・マルチモーダル・コード・長いコンテキストへの対応といったベンチマークで性能を向上させた。従来より20~30%トークン使用量を削減しつつ、高速での応答が可能となっている。開発者向けプレビューはGoogle AI StudioやVertex AI、一般ユーザーにはGeminiアプリで既に提供が開始された。

 新機能としてネイティブ音声出力と音声入力のプレビューをLive APIに導入し、より自然で表現豊かな対話体験が可能となった。ユーザーの感情を検知し応答する「Affective Dialogue」や、話し方のトーン・アクセント制御、複数言語・複数話者の音声出力など、多様な音声対応が搭載された。

 さらに、Project MarinerによるPC操作機能のAPI連携や、セキュリティ強化も図られた。インダイレクト・プロンプトインジェクション対策が強化され、Gemini 2.5シリーズの安全性が向上した。

 開発者体験の面では、思考過程を整理した「Thought summaries」の提供、コストと応答品質のバランス制御が可能な「Thinking budgets」の2.5 Pro対応、オープンソースツール連携強化のためのMCPサポートなど多数の改善が加えられている。

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