ゲーム業界で働くプログラマ・エンジニア、9割超が将来性を実感も「長期労働」「納期」などによる離職懸念も

　Hiraku agentは、ゲーム業界で働くプログラマ・エンジニアを対象に実施した、「ゲーム業界のプログラマー・エンジニアのキャリア形成」に関する調査の結果を6月23日に発表した。同調査は、6月9日〜11日の期間に行われ、1018名から回答を得ている。

　調査対象者に、現在担当している職種・業務内容を尋ねたところ、「ゲームクライアント開発」（47.4％）がもっとも多く、「サーバエンジニア」（45.2％）、「ツール開発」（34.6％）がそれに続いている。

　ゲーム業界のプログラマ・エンジニアという仕事に、どの程度将来性を感じているかを尋ねた質問では、「とても感じている」（42.3％）と「ある程度感じている」（46.9％）を合わせた割合が約9割に達している。

　ゲーム業界のプログラマ・エンジニアという仕事に将来性を「とても感じている」または「ある程度感じている」と答えた人からは、その理由として「ゲーム開発のクオリティ要求はどんどん高くなっているので開発は苦しいものの需要はなくならないと思うから」「今後も発展する業界だと思うから」「ユーザーが増えている」といった声が寄せられた。

　一方で、ゲーム業界のプログラマ・エンジニアという仕事に将来性を「あまり感じていない」または「まったく感じていない」と答えた人からは、「仕事量に対して給料が低い」「AI技術の発達で人間の仕事がなくならないか」「ゲーム業界自体の衰退」といった理由が寄せられている。

　キャリア形成において、ロールモデルとなる人物がいるかを尋ねたところ、「社内にいる」（58.6％）と「社外にいる」（33.4％）を合わせた割合が約9割を占めた。また、ゲーム業界内での転職がキャリア形成に有効だと思うかを尋ねた質問では、「とても有効だと思う」（43.5％）と「やや有効だと思う」（49.1％）を合わせた割合が約9割に達している。

　ゲーム業界からプログラマ・エンジニア人材が流出するとしたら、その要因は何だと思うかを尋ねたところ（複数回答）、「長時間労働・ハードな納期」（44.4％）、「キャリアの将来性への不安」（41.3％）、「給与・待遇の不満」（38.7％）が上位を占めた。

　理想的なスキル評価精度とはどのようなものだと思うかを尋ねた質問（複数回答）では、「キャリアパスに応じた評価軸が明確に示されている」（43.8％）が最多となり、以下「担当業務や成果が明確に可視化され、正当に評価される」（40.8％）、「チームへの貢献やコミュニケーションも評価に含まれる」（34.2％）が続いている。