富士通は、実用的な量子計算の実現に向けて、2030年度に1万物理量子ビット超の超伝導量子コンピュータの構築を目指し研究開発を開始することを、8月1日に発表した。
従来のコンピュータでは計算不可能な、複雑かつ難解な問題を高速に処理する可能性のある量子コンピュータの実用化に期待が寄せられる一方、実用レベルの計算問題を解くためにはFTQCで100万物理量子ビットが必要とされている。
同社では、2025年4月に256量子ビットの超伝導量子コンピュータを開発。さらなる大規模化のため、以下の技術の開発を行う。
- 高スループット・高精度量子ビット製造技術の開発
- チップ間インターコネクト技術の開発
- 高密度実装・低コスト量子ビット制御技術の開発
- 量子エラー訂正向けデコーディング技術の開発
なお同社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が公募した、「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」のテーマ「量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速」に実施予定先として採択されている。同事業は、国立研究開発法人産業技術総合研究所ならびに国立研究開発法人理化学研究所との共同研究を通じて推進する予定だ。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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