FileMaker Server 9の設定
次にFileMaker Server 9の設定です。ここではFileMaker Server 9のインストールは完了しているものとして話を進めます。FileMaker API for PHPを動作させるためのPHP環境の構築が終わっていない場合は、次のようにしてPHPの環境を構築します。
- [FileMaker Server の概要]をクリックし、[サーバー展開の編集]リンクをクリックします。展開アシスタントが起動します。
- 展開アシスタントの中で必要な設定を選択します。
- Web公開の有効化
- Web公開テクノロジの選択(PHP)
- 展開タイプ
- Webサーバー
後は、データベースをFileMaker Server 9にアップロードして共有サービスを開始させます。FileMaker Server 9にはとても便利なデータベースのアップロード機能があるので、それを利用しましょう。
作成したデータベースにアンケートデータを登録
次にFileMaker Pro9を起動してFileMaker Server 9でホストされたWebアンケートを開き、テスト用に仮のアンケートを登録してみましょう。
まずはアンケート一覧から「新規」をクリックしてアンケートを登録しましょう。テーマと内容を登録します。WebタイトルとWebのリードがWeb上の画面に表示される内容になります。公開する期間を入力し、有効をチェックします。
次に質問内容を入力し、回答の選択肢を改行区切りで登録します。必要な数だけ質問と回答を登録します。
PHP環境の構築について
FileMaker Server 9によってインストールされたPHPではなく、既存の環境のPHPを利用する場合は、FileMaker API for PHPのパッケージを利用するWebサーバーのルートフォルダ以下に展開する必要があります。
FileMaker API for PHPのパッケージは標準では以下の場所にあります。
<ドライブ>:\Program Files\FileMaker\FileMaker Server \Web Publishing\FM_API_for_PHP_Standalone.zip
/ライブラリ/FileMaker Server/Web Publishing/FM_API_for_PHP_Standalone.zip
これを解凍してルートフォルダ以下に配置します。各Webサーバごとのルートフォルダは標準では以下の場所になります。
<ドライブ>:\Inetpub\wwwroot
/ライブラリ/WebServer/Documents
既存のPHP環境を利用する場合は、拡張関数「curl」を有効にしておく必要があります。この関数が利用できない場合は正常に動作しない場合がありますので注意が必要です。既存のPHP環境で上記拡張関数が利用できない場合は、「CURL, Client URL Library 関数」を参考に拡張関数を利用できるようにしてください。
以上で、Web公開にあたってのFileMakerデータベース、FileMaker Serverの設定は完了です。
PHPによるWebフォームのコーディング
Webフォームの作成は次回行いますが、その前にPHPによるWebアンケートフォームをコーディングするに当たっての注意点を述べておきたいと思います。
- Webページ作成時の文字コードはUTF-8を利用します。
- コーディングに利用する開発ツールは、文字コードがUTF-8が扱えるものなら、開発者の好みで構いません。テキストエディタや、DreamWeaverなどのHTMLエディタ、オープンソースのEclipseなど使いやすいものを利用してください。ちなみに私はDreamWeaverを愛用しています。
- 全体の記述に際しては、管理しやすいようにできるだけロジック部分と画面の表示部分を分けて記述していきます。
以上でFileMaker側の準備は完了です。
次回について
次回は、FileMaker API for PHPの基本的な使い方や、FileMakerで設定した質問や回答を展開してWebフォームを表示させるためのPHPのコーディングを解説していきたいと思います。