サポート職からキャリアをスタートさせた3人のエンジニア
メシウスは文化オリエントとして1980年創業。1988年からソフトウェア開発支援ツールの開発・販売を主軸に事業を展開し、2002年にグレープシティへ社名変更、2023年にメシウスへと社名を変更した。現在、ソフトウェア開発支援ツール事業においてアソシエイトソフトウェアエンジニア職の増員を計画している。
アソシエイトソフトウェアエンジニアとは、テクニカルサポート業務を経験した後、開発やマーケティング、企画、プリセールスなど、自身の適性や志向に合わせてキャリアを築いていける技術職である。
今回、登場した福井 潤之氏、一戸 航氏、矢野 みどり氏はいずれもサポート職としてメシウスに入社している。
福井氏は2012年にメシウス(当時はグレープシティ)に入社。前職ではプロバイダーが使う業務システムを開発。転職しようと思ったきっかけは、「使っている技術が古く、加えてその企業の中でしか使えないような開発基盤を使っていた。このままだと他の所では通用しない技術ばかり積み重ねることに不安を感じていた」と明かす。
また、上流工程のような責任のある業務を任されないことにもモヤモヤしていたという。「転職サイトに登録し、いいところがあったら応募しようと思っていたところ、メシウス(当時はグレープシティ)からメールでオファーがあったのです。それがメシウスに転職したきっかけとなりました」(福井氏)
入社した当初、福井氏が所属していたのは、帳票開発ツール「ActiveReports」チーム。ActiveReportsのテクニカルサポート業務から徐々に開発にシフトし、現在はマーケティング部プロダクトマーケティングに従事している。「プロダクトマネージャーと共に製品のマーケティングプランを考える役割を担っています。具体的にはWebサイトや製品資料の作成、ウェビナーの企画・運営、開発者向けに技術に関する記事を書いたりしています」(福井氏)
またお客さま先のエンジニアと話をする機会もある。「プロダクトマーケティングとして、お客さまに使用感をヒアリングしたり、事例記事を作成するときは、お客さま先に伺い話を聞いたりします」(福井氏)
一戸氏は2021年9月にメシウス(当時はグレープシティ)に入社し、2025年3月まではテクニカルサポートを担当。4月より企画開発部に移り、「InputMan」と「MultiRow」という製品の新機能の企画やオンラインマニュアルの作成、テクニカルサポートで対応しきれなかった深掘った質問への回答という業務を担当している。
メシウスに転職する前、一戸氏は医療業界向けのシステム開発に携わっていた。2020年に新型コロナウイルス感染症の拡大により、リモート勤務が定着。青森県に住んでいる一戸氏にとって、フルリモート勤務は大きな魅力だった。「フルリモートで働けるとなると、企業の選択肢は全国に広がる」と考え、転職先を探すことにしたという。メシウスを選んだ理由は、「前職で13年ほどメシウスの製品を使っていたことと、開発だけではなくお客さまサポートも経験していたこと」と語る。そこでメシウスのサポート職に応募したのだ。
矢野氏は2024年にメシウスに入社。現在、カスタマー本部で「Wijmo」と「SpreadJS」のサポートエンジニアとして活動している。「日々、開発者の方から寄せられる問い合わせに答えたり、Web上で公開している技術ドキュメントの作成にも携わったりしています」(矢野氏)
矢野氏は複数回、転職を経験しているが、最も長く働いているのがIT業界。だが前職は「ITとは全く異なる業界・職種で働いていた」という。一時は非IT業界に一歩を踏み出した矢野氏だったが、働いているうちに今までの経験を生かせる仕事に就きたい思いが大きくなり、IT業界に戻ることを決意。身近な人の役に立てる実感が得られる仕事に就きたいと思い、メシウスのテクニカルサポート職に応募した。
転職の決め手となったのは、業務内容。以前、IT業界で働いていたときは東京で働いていた矢野氏。だが前職で地元に近く、文化に恵まれている京都に引っ越し。メシウスがフルリモート勤務可能だったことから、そのまま好きな街である京都に住み続けているという。
サポート業務での苦労とやりがい
福井氏、一戸氏、矢野氏はいずれも入社してすぐ、製品のテクニカルサポートを担当した。苦労したことはなかったのか。
福井氏は「当時メシウスで使っていた.NET Frameworkの知識が一切ない状態でサポート業務に就きました。製品知識を身につけることに加え.NET Frameworkに関しても勉強しなければならなかったので、苦労しました。ですが、学習や研修の時間は十分いただけたので、乗り越えられました」と話す。
前職でメシウスの製品に触れていた一戸氏も、「メシウスは幅広い技術の製品を扱っています。しかもお客さまからはいろんな技術の質問がくるので、これまで経験してこなかった技術の場合は、一つひとつ調べて対応していました。そういう点では苦労したと思いますが、メシウスでは新しい技術、経験したことのない技術を学んでいける。それがサポートに携わる面白さだと思います」と語る。
サポートエンジニアとして日々奮闘している矢野氏も、「最初の頃は製品の知識があまりないので、不安がありました」と明かす。現在も問い合わせに対して、どういう判断をすればよいのか迷うこともあるが、そういうときに頼りになるのが先輩社員だ。相談に快く答えてくれるので、安心して仕事に取り組めるという。「初心者目線での意見も役に立つから」という言葉にも励まされた。
サポートという仕事の魅力はお客さまの声を聞けることだ。「『ありがとうございます、助かりました』という返事がくると、やはり嬉しいですね」と矢野氏。お客さまの課題が無事解決できたときに大きなやりがいを感じる。
挑戦する機会も多く、裁量も大きい、だから成長が実感できる
メシウスに入社して13年の福井氏、4年の一戸氏は共に、キャリアの幅が広がり、成長を実感しているという。
入社して徐々に開発の仕事にシフトしていった福井氏。まずはActiveReportsの開発の手伝いから始まった。というのもActiveReportsの開発は海外で行っていたからだ。
「当初は確認作業が中心でしたが、そのうち、サービスパックのリリースの責任者を務めるようになりました。さらに年数を重ねるとメジャーバージョンアップをメインで担当したり、新製品の企画を立ち上げたりするなど、プロダクトマネージャーのような役割を担うようになりました。このまま、この仕事でキャリアを積みたいと思っていましたが、マーケティング部に配属となりました」(福井氏)
福井氏が現在のマーケティング部に配属されたのは、入社から4年後の2016年。当時はテクニカルサポートや開発、マーケティングと、今ほど明確に役職が分かれていなかった。そのためActiveReportsのプロダクトマネージャーの役割を担っていた福井氏は、マーケティングなどにも携わっていたのだ。その後、組織改編がありマーケティング部に所属することになった。
「実はマーケティングは苦手だと上司に伝えていたので、この配属にはびっくりしました。ですが、会社から期待されていると感じ、前向きに取り組もうと思えました。今もこの仕事を続けているので、会社は適性を見抜いていたのかもしれません」(福井氏)
一方、一戸氏は入社半年でお客さまにアンケートを取るプロジェクトのリーダーに抜擢されたという。「そのプロジェクトは営業部、マーケティング部、開発部、カスタマー本部など各部の代表者が参加するもの。入社半年で会社のこともお客さまのこともあまり分からない状態だったので、プロジェクトリーダーを任されたことは驚きでした。会社から期待されているんだと実感しました」(一戸氏)
企画開発部に異動後も、チャレンジする機会が提供されることを実感しているという一戸氏。異動して半年だが、「自分のレベルに応じて少しずつ、任される業務が徐々に広がっているのが実感できる」と話す。それも無謀な負担になることもなく、ストレッチのように徐々に伸びていく感じだそうだ。
このようにメシウスで働く魅力はチャレンジする機会に恵まれるだけではない。「裁量の大きさも魅力」(福井氏)だという。
「当社ではリーダーがメンバーに作業の指示をするのではなく、設定した目標を達成するために何をやっていくかは、メンバーの裁量に任される。自分に合った働き方ができるんです」(福井氏)

住みたい場所で、自分に合った働き方ができるフルリモート
一戸氏が転職の決め手ともなったフルリモートという働き方もメシウスの大きな魅力の一つだ。「通勤可能な会社という縛りから解放され、自分のやりたいことにチャレンジできた」とメリットを話す。
矢野氏も入社してから「住む場所を選ばないことの良さを実感した」と話す。自然の多いところに住みたい、地元に戻りたいなど、そういう望みがフルリモートなら実現するからだ。
会社に全員が集まるのは年1~2回、開催される集会のときのみ。だからといって上司や同僚と関係が遠くなるわけではない。「年に1~2回の集会に加え、月に1回、事業部の中でオンラインで雑談する機会が設けられているので、コミュニケーションを取る機会は意外にあります」(矢野氏)
フルリモートのメリットはそれだけではない。一戸氏には0歳と3歳の子どもがいる。保育園からの呼び出しがあっても、フルリモートなので柔軟に対応できるという。今年1月、一戸氏は育児休業(育休)を取得した。実はメシウスは男性の育休の取得率が高い。福井氏によると、「私の入社前から男性でも育休を取っている人がいました」と話す。
もちろん、通勤から解放されることもメリットだろう。都心であれば電車通勤からの解放。また地方であっても、例えば日本有数の豪雪都市である青森に住む一戸氏にとって、冬場の危険が伴う車通勤から解放された。
メシウスが35年以上続く理由とそれぞれのキャリア展望は?
35年以上、ソフトウェア開発支援ツールの開発・販売を主力に事業展開し、お客さまの支持を得てきたメシウス。35年続く理由として福井氏は「改革や改善に積極的だった」と話す。それは社内のことだけではない。テクノロジーの変化にも敏感に対応してきたことでもわかる。そういう柔軟に変化する一方で、「事業部ではずっと、開発者の負担を軽減し、支援することを理念として掲げ、製品開発やサポートサービスの提供をしてきた。これは創業から変わらないもの。そういうところがお客さまの評価につながっているのだと思います」(福井氏)
最後に福井氏、一戸氏、矢野氏に今後のキャリアの展望についてたずねた。
福井氏はマーケティング部でやりたいことがあるという。その一つが、これまで獲得できていなかったターゲットにも訴求できるような、マーケティング施策を打つことだ。その先のキャリアとしては、プリセールスにも興味があるという。「マーケティングと営業の仕事は、マス向けなのか、特定の企業やお客さま向けなのかで切り分けられています。今はマス向けなので、幅広い話しかできませんが、プリセールスなら、もう少しそのお客さまに寄り添った機能や製品を提案できる。そういう仕事も面白そうだと思っています」(福井氏)
4月に現在の部署に異動した一戸氏は、「前職で培ったメシウス製品を使った開発経験、メシウス入社後は製品のテクニカルサポートに携わった経験を生かして、新機能の開発やアイデア出しをしていきたい」と意気込みを語る。また製品を開発している海外のチームとやり取りがスムーズにできるよう、英語の勉強にも力を入れていくという。
矢野氏はサポートエンジニアとして、さらなるスキルアップを目指していくという。
「製品を選んでもらう際の要件の一つにサポートの良さがあると思います。信頼感を持って選んでもらえるようなサポートをしていきたい。お客さまの開発を助けられるようなサービスの提案ができるようになりたい」(矢野氏)
裁量が大きく、自分に合った、無理のない働き方で、スキルアップできるメシウス。メシウスで働くことで、自分ではわからなかった新たな「適性」に気づけるかもしれない。
サポートからスタート!自分の「やりたいこと」をメシウスで見つけよう
「私たちが求めるのは開発者の目線で物事が考えられる人」
開発が好き、新しいことにチャレンジしたいという方だけではなく、「技術は好きだけど何に向いているのかわからず、迷っている」という方も、ぜひ、メシウスを検討してみてはどうだろうか。共に開発者へ役立つ力を届けよう。


