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進化し続けるAIの現状と求められるエンジニアとは?

GitLab Vice Presidentが語る「2026年、ソフトウェア開発に起きる3つの変化」

今年は新たな2つのキャリアパスと「メタエージェント」が台頭する


2026年のAIエージェントは「リアクティブ」から「プロアクティブ」になる

──レポートの3つ目の予測にあった「メタエージェント」についても、詳しく教えてください。これはどのような点で他のAIエージェントと異なるのでしょうか?

Emilio:2026年には、メタエージェントが事実上のチームメンバーとして機能するようになると予想しています。彼らはメールアカウントやSlackアカウント、電話番号さえ持ち、人間のメンバーと同じようにタスクを割り当てることができます。

 現在のエージェントとの決定的な違いは、「リアクティブ(受動的)」から「プロアクティブ(能動的)」への進化です。現在のエージェントは人間が指示を出して初めて動きますが、次世代のメタエージェントは、プロジェクトの計画からデプロイまで、大規模な開発プロセス全体を管理できるようになります。

──「プロアクティブなエージェント」は、具体的に開発現場でどのような役割を担いますか?

Emilio:例えば、本番環境で障害が発生したとしましょう。これまでは人間が検知し、再現・特定を行っていましたが、エージェントは24時間体制でアプリケーションを監視し、即座に問題を検出します。そして原因を特定するだけでなく、「修正案のコード」までセットにして開発者に通知してくれるのです。

 開発者はその提案を検証し、承認するだけです。これにより、障害発生から解決までの時間が劇的に短縮され、本番環境から開発へのフィードバックループが高速化されます。

GitLab Vice President Emilio Salvador氏

エンジニアすべてがAIエージェントのマネージャーに、2026年の開発チーム体制を考える

──ここまでAIエージェントの進化、エンジニアの新たな役割について伺ってきました。これらを組み合わせた開発チームのあり方の変化について教えてください。

Emilio:全員がある種「マネージャー」になると考えています。これまでは「1人のマネージャーと複数の作業者」という構成でしたが、これからはエンジニア一人ひとりが、複数のAIエージェントを部下としてマネジメントする形になります。

 また、開発プロセスのサイロ化(分断)も解消されていくでしょう。これまではプランニング、開発、テスト、運用と役割が明確に分かれていましたが、AIによる自動化とオーケストレーションが進むことで、その境界線は融合し、より流動的で効率的なチーム運営が可能になります。

──最後に、日本のエンジニアや読者に向けてメッセージをお願いします。

Emilio:私はよく自分の子供たちに「コンピュータサイエンスを学ぶなら、哲学や心理学も一緒に学びなさい」と伝えています。これからの世界は、人間特有のスキルと、急速に進化するテクノロジーの融合になるからです。

 AIはスマートフォンと同じで、単なるツールです。スマホで壁に釘を打つこともできますが、それは正しい使い方ではありません。大切なのは、AIを「自分の仕事を奪うもの」ではなく、「自分の能力を拡張(オーグメント)してくれるもの」として受け入れることです。

 AIは、私たちがこれまで「時間がなくて取り組めなかった問題」に対し、クリエイティブかつユニークな解決策をもたらしてくれます。変化を恐れず、AIをパートナーとして受け入れれば、エンジニアとしての価値は飛躍的に高まるはずです。

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この記事の著者

中野 佑輔(編集部)(ナカノ ユウスケ)

 SIer勤務を経て2025年6月よりCodeZine編集部所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

ミヨグラフィ(ミヨグラフィ)

フットワークが窒素よりも軽いフリーランスフォトグラファー。ポートレート、取材、イベントなど主に人物撮影をしています。英語・中国語対応可能。趣味は電子工作・3Dプリント・ポールダンス。 Webサイト

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