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作りながら学ぶJavaアプリケーションフレームワーク

Struts 2入門(2)~バリデーションの仕組みを理解する(前編)~

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基本のバリデーションとは

 入力フォームのページに欠かせないのは、入力値が期待する値になっているかどうかを検証する処理です。このような入力値の検証のことを一般に「バリデーション」と呼んでいます。この項では、前項の基本アプリケーションにバリデーション機能を追加していくことにします。

struts.xmlを変更

 基本アプリケーションにバリデーション処理を追加すると、画面遷移は次のようになります。

画面遷移
画面遷移

 ResearchConfirmアクションにて入力値を検証し、エラーの場合は再度research.jspを表示するようにします。この画面遷移をstruts.xmlに反映するには、以下のように定義を変更します。

struts.xml(packageタグ配下に追加)
<action name="Research" class="part2.Research">
    <result name="success">/part2/research.jsp</result>
</action>

<action name="ResearchConfirm" method="confirm" class="part2.Research">
    <result name="success">/part2/confirm.jsp</result>
    <result name="input">/part2/research.jsp</result>
</action>

 confirm()メソッドの返値が"input"だったら、再度research.jspを表示する定義を加えました。"input"とは、バリデーション処理の際に検証エラーが発生した場合の戻り値です。

 入力検証エラー時のresearch.jsp表示では、エラーがあったことを表示し、再度の入力を促す画面となります。すべての入力フィールドでエラーの場合は、次のような画面を表示します。

すべての入力エラー表示
すべての入力エラー表示

 今回のresearch.jspには、特にエラーを表示するようなタグを記述していませんが、バリデーション処理にて設定したメッセージが自動レイアウトされて表示されます。ただし、テーマがsimpleの場合は、自動では表示されません。別途、エラー表示のタグを記述しておく必要がありますが、これは次回説明することにします(テーマについては、コラムを参照してください)。

 Research.javaのconfirm()メソッドも、単に"success"を返すようにしか記述していません。こちらは入力エラーだったら"input"を返すというバリデーション処理が必要です。

バリデーション処理を追加

 Struts 2で、バリデーションを行うには、大きくわけて2つの方法があります。1つはStruts 2が提供するバリデーション機能を利用する方法、もう1つは、自分でバリデーションのロジックを実装する方法です。

 今回はまず、Struts 2が提供する方法を紹介しましょう。Struts 2では、以下のケースでの機能を提供しています。

  • サーバサイド(サーブレット)
  • クライアントサイド(JavaScript)
  • Ajax

 なお、Ajaxについては回をあらためて紹介する予定ですので、今回は説明を割愛します。

次のページ
サーバサイド(サーブレット)

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 高江 賢(タカエ ケン)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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