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ExpoとEASで始める快適モバイルアプリ開発

クラウドビルドの実践――EAS BuildとDevelopment Buildを活用した開発フロー

ExpoとEASで始める快適モバイルアプリ開発 第10回

 前回(第9回)では、モバイルアプリのリリースを阻む「署名の壁」とEASのクレデンシャル管理を扱いました。今回はいよいよ手を動かすパートです。eas buildでクラウドビルドを1本通し、さらにDevelopment Buildを活用した開発フローと、環境ごとの設定管理を担うeas envまで踏み込みます。

対象読者

  • React Nativeでモバイルアプリ開発を行っているエンジニア
  • EAS Buildでクラウドビルドを試してみたい開発者
  • 開発・プレビュー・本番で設定を切り替える仕組みを整えたいチーム

前提環境

 筆者の検証環境は以下の通りです。前回(第9回)の環境に加え、EAS CLIのグローバルインストールとExpoアカウントの作成が済んでいることを前提とします。

  • macOS Tahoe 26.3.1(a)
  • Node.js 25.9.0
  • Expo 55.0.14
  • React Native 0.83.4
  • React 19.2.0
  • TypeScript 5.9.2
  • EAS CLI 18.13.0
  • Apple Developer Program および Google Play Console のアカウント

EAS Buildで初めてのビルド(1)

 ここからは手を動かすパートです。新しいExpoプロジェクトを1つ用意し、eas loginからeas buildまで、クラウドビルドを1本通すまでの流れを追いかけていきます。本章では手早く成果物を手元で動かせるpreview プロファイルでのAndroidビルドに絞って進め、iOSや他プロファイルの詳細は後述します。

 これから触るeas buildは、前回のeas credentialsとあわせて見ると、マネージドFastlaneとも呼べる立ち位置のサービスです。Fastlaneがローカル/CI上のRubyツールとして担ってきた「証明書管理→ビルド→配布」の一連の流れを、Expoが運用するクラウドに引き取ってもらう。そんな関係性を意識しながら読み進めてみてください。

サンプルプロジェクトを用意する

 まずはサンプルプロジェクトを用意しましょう(リスト1)。

[リスト1]サンプルプロジェクトの作成
npx create-expo-app@latest eas-sandbox --template blank-typescript@sdk-55
cd eas-sandbox

 本連載のバージョンに合わせるため、@sdk-55を明示的に指定しています。

 EAS CLIをグローバルにインストールしていない場合は、合わせて入れておきます(リスト2)。

[リスト2]EAS CLIのグローバルインストール
npm install -g eas-cli

EASアカウントの作成とeas login

 EASを使うには Expoアカウント(EAS アカウント)が必要です。https://expo.dev/signupからサインアップできます(図1)。

図1:expo.dev のサインアップ画面
図1:expo.dev のサインアップ画面

 GitHubやGoogleでのソーシャルログインにも対応しているので、普段使っているアカウントで1分ほどで登録が完了します。アカウントを作ったら、ターミナルからログインします(リスト3)。

[リスト3]EASへのログイン
eas login

 メールアドレス(またはユーザー名)とパスワードを入力すると、以降のコマンドがそのアカウントに紐付いた状態で動くようになります。

eas init でプロジェクトをリンクする

 続いて、いま作ったサンプルプロジェクトを EAS 側のプロジェクトとして登録します(リスト4)。

[リスト4]プロジェクトをEASにリンク
eas init

 対話的に「@<ユーザー名>/<slug>でプロジェクトを作ってよいか」を確認されるので、yesで進めます(複数のアカウントやOrganizationに所属している場合は、その前にどのアカウントの配下に作るかの選択肢も出ます)。完了すると、app.json(またはapp.config.ts)のextra.eas.projectIdにプロジェクトのUUIDが書き込まれ、ターミナルにもhttps://expo.dev/accounts/<ユーザー名>/projects/<slug>という作成済みプロジェクトのURLが出力されます。

 これで手元のプロジェクトとexpo.dev側のダッシュボードがつながりました。

次のページ
EAS Buildで初めてのビルド(2)

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 中川 幸哉(ナカガワ ユキヤ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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