主にビジネスアプリケーションの用途で利用されている、Adobe Flexプラットフォーム向けの可視化コンポーネント製品「ILOG Elixir」(アイログ エリクシール)。同製品を手掛けるフランス ILOG社 プロダクトマネージャーのErwan Paccard氏、セールスマネージャーのJoel GAY氏に、ILOG Elixirの魅力について伺った。日本では、アドビがOEM提供を受けて販売を行っている。
――ILOG社の概要をお聞かせください
GAY氏: 20年前に設立したフランスの会社で、ワールドワイドで現在900名くらいが勤務しています。本社がフランスとカリフォルニアの2か所にあり、基本的にコンポーネント製品を提供している会社です。大きく分けて3種類のコンポーネントを提供していて、最適化製品が全体の40%、BRMS(Business Rule Management System)が40%、そして可視化製品が20%を占めています。
最適化製品とは、基本的に数学的なアルゴリズムで、リソースをどうやったらうまく使えるかをサポートするもの。主なターゲットは製造業で生産プランニング、従業員管理などに利用されています。他業種では、テレコムのネットワークデザイン最適化、金融のポートフォーリオ最適化などが挙げられます。
BRMSは、昔のエキスパートシステムのエンジンまわりに、開発者と利用者のための環境を追加し、簡単にルールを書けるようにしたものです。主にプロセスのスムーズ化・自動化が大切なビジネス、テレコムや金融などで使われてます。アドビ社のLiveCycleと連動するような製品です。
可視化製品は、GUIを作るためのもので、Java用の「ILOG JViews」、.NET向けの「ILOG Gantt for .NET」、新しいものでは、今回の「ILOG Elixir」などがあります。最近はコンポーネントだけではなく、アプリケーションに近いものも提供していて、サプライチェーンマネジメントに関するツールを最近出しました。
――ILOG Elixirとはどんな製品なんでしょうか
Paccard氏: 弊社がFlex向けに提供した初のコンポーネント製品です。Flex 3と同じく、今年の2月25日にリリースしました。英語版と日本語版、Win版とLinux版があります。
データを可視化するためのコンポーネントライブラリで、Flex 3で実装されており、Flex、AIR、ColdFusionなどに対応しています。例えば、マネージャにデータを見せるといった、視覚的なデータ分析が必要な場合にとても有効です。
ライセンスを購入していただくと、実際のソースコードを見ることもできますので、実案件でも安心してお使いいただけます。体験版は、ソースコードが見れない、透かしが表示されるといった制限がありますが、特に試用期限はありませんので、お気軽にお試しください。体験版はアドビ社のサイトからダウンロードできます。
英語ですが情報リソースも提供していて、ブログや、製品担当者が直接答えるフォーラム、バグベースがあります。近いうちに、日本語版のWebサイトも立ち上げる予定です。
ILOG Elixirは、7つのモジュールから構成されていて、どれもFlex Builderと密接に統合しているため、標準のFlexコンポーネント同様に、ドラッグ&ドロップ操作で扱うことができます。
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