マイクロソフトは9日、2010年上半期にリリースが予定されているプロジェクト管理ツール「Microsoft Project 2010」およびドローソフト「Microsoft Visio 2010」の説明会を行った。
マイクロソフトは9日、2010年上半期にリリースが予定されているプロジェクト管理ツール「Microsoft Project 2010」およびドローソフト「Microsoft Visio 2010」の製品説明会を行った。2010から「Office」はスイート製品全体を指し、個別の製品名からは外される。
冒頭で同社インフォメーションワーカー本部の吉村徹也氏が、バージョン2010のビジョンを「ユーザーに選択肢を与える統合ビジネスプラットフォーム」と述べ、PC・携帯電話・ウェブブラウザといったクライラント環境や、オンプレミス(企業内)・オンラインサービス(クラウド上)という運用形態の違いに依存せずに、最高の操作性・生産性を実現するものと説明した。

Microsoft Projectは同社製品の売上金額で第6位を占め、全世界で2,000万以上のユーザーと1万以上の企業(EPMソリューション)に利用されている製品。新バージョンの2010では、リボンUIによるリアルタイムプレビューやExcelのセルライクな操作、ガントチャートを要約し俯瞰できる「タイムラインビュー」等により、使い勝手がより向上した。ブラウザ上での機能も強化され、ActiveXのプラグインが不要になった他、従来は読み取り専用だった閲覧画面において、Undoなどを含め通常のクライアント製品環境とほぼ同様の編集が行えるようになった。

また、今回からMicrosoft Office Project Portfolio Serverが統合され、見通しよく予算の最適化と再配分を行えるようになった。例えば、コスト削減、顧客/社員満足度の向上、売上増といった相反する「ビジネスドライバー」(企業のゴール)に対し、個々のプロジェクトとの相関関係を設定しておくことで、予算に合わせた取捨選択のシミュレーションを行い、戦略に沿った適切な予算配分を行えるようになっている。
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Project Serverがなくても低価格で気軽に使える機能として、Project Professional 2010と、無償でダウンロード可能なWindows Server SharePoint Servicesとの組み合わせで利用できる「ワークグループモード」も用意された。中小規模のプロジェクト管理に対応している。
Visio 2010もリボンUIや、フローチャート図を半自動ですばやく描画できる「クイック図形」機能等により操作性・生産性が向上した他、SharePoint Serverとの連係が強化され、Visio上で作成したワークフロー図をSharePoint Designerにインポートすることで、SharePointのワークフローとして活用できるようになった。また、新しく追加された「Visio Services」機能を使うと、データ連係を設定したVisioの画像をSharePointを介してブラウザ上で表示することが可能となる。マッシュアップも容易に行うことができ、例えば、稼働状況に応じてサーバーの色が変化するネットワーク図を描きモニタリングツールとして活用する、といった使い方が考えられる。
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マイクロソフトでは、11月中にオープンベータ版をリリースする予定とアナウンスしている。
【関連リンク】
・Microsoft Office Project ホーム ページ
・Microsoft Office Visio ホーム ページ
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斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)
株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...
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