はじめに
前回ではフォーム処理を実装するのに役立つ、フォームのパラメータ検証、フォームのパラメータに値を自動的に設定するプラグインについて紹介しました。
本記事では、前回に引き続き、複数フォームにまたがった一連のトランザクションを実現するためのコントローラモジュールと、変数の値を成形して表示させるダンプモジュールを紹介します。また、現在実装が進められているCatalyst 5.90についても、簡単に紹介したいと思います(これまでの連載記事一覧)。
対象読者
- Perlで簡単なスクリプトを作成したことのある方
- Webアプリケーションの基本的な仕組み(HTTPリクエスト、レスポンスなど)についての知識のある方
必要な環境
本連載で紹介するサンプルなどで実行している環境は次の通りです。
- CentOS 5.3
- Perl 5.8.9
- Catalyst 5.80032
また、動作確認を行ったWindowsの環境は次の通りです。
- Windows Vista
- ActivePerl 5.8.9 Build 827
- Catalyst 5.80032
サンプル用のアプリケーションスケルトンを作成
本記事では、FormSample2というアプリケーションを使用して、各プラグインの使い方などを説明します。FormSample2アプリケーションスケルトンを作成するには、いつものようにコマンドラインから次のように入力し、実行します。
$ catalyst.pl FormSample2
今回のサンプルでもViewとしてCatalyst::View::TTを使用するので、最初にViewも作成しておきます。
$ ./FormSample2/script/formsample2_create.pl view TT TT
また、前回と同様にCatalyst::Plugin::FormValidator::SimpleとCatalyst::Plugin::FillInFormを使用するので、このプラグインもインストールしておきます。
FormValidatorは、入力フィールドに設定された値に対して、データ形式を考慮してチェックを簡単に行うことのできるプラグインで、不正な値が設定された場合に表示されるエラーメッセージも別ファイルで定義できます。FillInFormは、フォームの入力フィールドに対して自動的に値を設定することができるプラグインです。
これらのプラグインの使い方や設定方法などについては、前回の記事を参照ください。