SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Windows Azure新機能チュートリアル

Windows Azure Accelerator for Web Rolesで簡単ホスティング

Windows Azure 新機能チュートリアル(10)

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Webサイトの配置

 ここまででようやくWebロールアクセラレーター上に作成した、Webサイトを利用可能になりました。ここからは、通常のWebアプリケーションプロジェクトを使ってWeb配置を実施します。

[1]Webアプリケーションプロジェクトを作成する

 ここではASP.NET Webアプリケーションプロジェクトを作成してみましょう。Visual Studioを起動し、[ファイル]-[新規作成]-[プロジェクト]を選択します。左ペインのインストールされたテンプレートから、[Web]-[ASP.NET アプリケーション]を選択しプロジェクトを作成します。

[2]アプリケーションを配置する

 特に修正せず、そのまま配置してみましょう。プロジェクトを選択し、コンテキストメニューから[発行]を選択すると、Web配置ダイアログが表示されます(図15)。

図15:Webの発行ダイアログ
図15:Webの発行ダイアログ

 「サービスURL」には、ホステッドサービスのURLを、「サイト/アプリケーション」には、サイト名(例:site1)を入力します。ユーザー名とパスワードには、プロジェクト作成時に設定した管理者アカウントを入力します。[発行]ボタンをクリックすると数十秒で配置が完了します。成功の可否は、Visual Studioの出力ウィンドウから確認してください。

[3]テストサイトへのアクセス

 テストサイトを有効化に設定したので、テストサイトのURL(例:http://xxx.cloudapp.net/test/site1)からアクセスすることができます(図16)。

図16:テストサイトの確認
図16:テストサイトの確認

 通常はサイト作成時に指定したホスト名を利用してアクセスします。テスト目的でアクセスしたい場合は、リスト1のhostsファイルにIPアドレスとホスト名の対応を記述することでアクセス可能です。IPアドレスはホステッドサービスのIPアドレスを指定してください。

リスト1 ホストファイル(C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts)
65.52.168.175 site1.example.com
65.52.168.175 site2.example.com

 図17は、MVCアプリケーションを配置し、site2.example.comからアクセスした例です。今回検証した限りでは、MVCアプリケーションを配置した場合、テストサイトのURLからアクセスするとエラーになりました。作成時に指定したホスト名経由の場合は問題なくアクセスできました。

図17:ホスト名経由のアクセス
図17:ホスト名経由のアクセス

 発行は特定のインスタンスに対して行われますが、サービスが複数インスタンスで起動している場合は、自動的に同期処理が行われ各インスタンスに変更が行き渡ります。一時的に同期を停止したい場合は、図14の[Disable Sync]で停止することができます。

まとめ

 Webロールアクセラレーターを利用すると、複数のサイトを簡単に、しかも素早くホスティングできることが理解いただけたでしょうか。通常のWebロールではWeb配置を行っても内容が永続化されませんし、複数インスタンスでのサポートもありません。これらをサポートしてくれるWebロールアクセラレーターは、Webロールの利便性を向上してくれる大変便利なツールといえるでしょう。ぜひ一度利用してみてください。

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Windows Azure新機能チュートリアル連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/6364 2012/01/18 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング