オペレーティング・システム間で共通コード・ベースを共有
Worklightの主要な能力の1つは、サポートしているすべてのモバイル・オペレーティング・システム間で共通のコード・ベースを共有できることです。Worklightでアプリケーションを作成する場合、Worklightはアプリケーション・コード・ベースのデフォルトの場所として、commonというフォルダーを作成します。クロスプラットフォームの共通機能に必要なアプリケーション・コードの大部分を、この共通コード・ベースを使用してコーディングおよびテストすることができます。いったん共通の機能が完成すると、アプリケーションに対するプラットフォーム固有の要件は、そのプラットフォーム専用のコード・ベースに追加することができます。そのため、たとえ複数のオペレーティング・システムを対象とするアプリケーションを開発する場合でも、共通のコードを最大限に再利用することができ、冗長なコーディングを防ぐことができます。また、Worklightを使用すると、コードの管理やサポートが簡単かつ便利な方法で行えるようになります。図4はWorklightアプリケーションのファイル構造を示しており、commonフォルダーのアプリケーション・コードはどのプラットフォーム環境を対象とするアプリケーションの間でも共有することができます。
エンタープライズ・バックエンドとの接続が可能
Worklightアダプターを使用すると、Worklightを使って開発されたアプリケーションとバックエンド・システムを統合することができます。データベース、Webサービス、またはCast Ironを使用するエンタープライズ・バックエンド・システムへの接続に、デフォルトのままのアダプターを使用することができます。また、アダプターはWorklight Studioの中でも容易に作成することができます。作成できるアダプターのタイプは以下の3種類です。
- SQLアダプター
- HTTPアダプター
- Cast Ironアダプター
Worklight Studioでは、アダプターをクライアント・アプリケーションが使用する前に、アダプターの機能をテストすることもできます。図5にWorklight Studioのアダプター作成ウィザードを示します。ウィザードを使用してアダプターを作成すれば、モバイル・アプリケーションをエンタープライズ・バックエンドに接続して、既存のサービスを再利用するのが容易になります。
すべてのアプリケーションを管理できる管理コンソール
Worklightにはブラウザー・ベースの管理コンソールがあり、このコンソールを使用して、すべてのアプリケーションやアダプターを1つのインターフェースでデプロイ、管理することができます。この管理コンソールを使用することで、サポートしているすべてのモバイル・オペレーティング・システム用のアプリケーションを管理することができます。また、アプリケーションの複数のバージョンの管理や、プッシュ通知の構成、アクティブ・ユーザー・レポートの作成などもすることもできます。図6にWorklight Consoleのアプリケーション管理画面を示します。
統一的なプッシュ通知
プッシュ通知は、Worklightアプリケーションがインストールされているデバイスに通知を送信することができるメカニズムです。アプリケーションがデバイスのフォアグラウンドで実行されているか否かにかかわらず、デバイスへ通知が送信されるようにプッシュ通知を構成することができます。構成の設定により、AndroidまたはiOSを使用するデバイスに対し、それぞれAndroid C2DMまたはApple APNSを使用して通知を送信することができます。Worklightでは、すべてのデバイスに通知を送信することも、一部のデバイスのみに通知を送信することも、1つのデバイスのみに通知を送信することもできます。