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徹底解説JsRender/JsViews

JavaScriptテンプレートエンジンJsRender 基本のキ

徹底解説JsRender/JsViews 第1回

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jQueryを使ってテキストの生成を簡略化する

 JsRenderはjQueryがなくても動きます。しかし、jQueryが読み込まれた環境では、JsRenderはjQueryのプラグインとして機能し、便利な機能が使えるようになります。

jQueryの読み込み

 まずは、jQueryを使う準備をしましょう。HTMLヘッダーに以下の行を追加して、jQueryを読み込んでください。その際、jsrender.jsより先にjquery.jsを読み込むようにします。

リスト5 JsRenderの前にjQueryを読み込む(JsRender_sample4.html)
<!-- jQueryの読み込み -->
<script src="jquery-1.10.2.js" type="text/javascript"></script>

<!-- JsRenderの読み込み -->
<script src="jsrender.js" type="text/javascript"></script>

セレクターを指定したテンプレートオブジェクトの作成

 これによって、先ほどのコードは以下のように表せるようになります。

リスト6 jQueryを使ったテンプレートオブジェクトの作成(JsRender_sample4.html)
// テンプレートが定義されたscript要素を探し、そこからテンプレートオブジェクトを作成
var template = $.templates("#itemTemplate");

// テンプレートとデータモデルを組み合わせてテキストを生成
var result = template.render(item);

 jsviews.templatesメソッドは、jQueryオブジェクト$のメソッドとして呼び出します。この場合、引数も(テンプレートのテキストではなく)テンプレートを示すセレクターを指定できます。

templatesメソッドの省略

 templatesメソッドを省略することも可能です。

リスト7 templatesメソッドの省略(JsRender_sample5.html)
// script要素からテンプレートオブジェクトを作成し、データモデルと組み合わせてテキストを生成
var result = $("#itemTemplate").render(item);

 セレクターを使ってテンプレートを定義したscript要素を指定し、renderメソッドを呼び出します。

 この方法では、renderメソッドを呼び出すごとにテンプレートオブジェクトが作られるので注意してください。テンプレートを一度しか使わない場合は、templatesメソッドを省略するとよいでしょう。

名前付きテンプレートの定義

 複数のテンプレートを何度も使う場合は、名前付きテンプレートを定義すると便利です。

 templatesメソッドを省略する場合、メソッドを呼び出すごとにテンプレートオブジェクトを作成するためオーバーヘッドがかかります。また、templatesメソッドを使ってテンプレートオブジェクトを作成する場合、作成したオブジェクトを変数に保存すればオーバーヘッドを回避できますが、テンプレートの数が増えてくるとそれに応じて変数の数が増えてしまいます。

 名前付きテンプレートを定義すると、JsRenderにテンプレートを登録できます。これにより、テンプレートオブジェクトを管理しなくても、いつでもテンプレートを使えるようになります。

リスト8 名前付きテンプレートの登録(JsRender_sample6.html)
// 名前付きテンプレートを登録
$.templates("myItemTemplate", "#itemTemplate");

// 名前付きテンプレートを使ってテキストを生成
var result = $.render.myItemTemplate(item);

 名前付きテンプレートを登録するには、templatesメソッドの第1引数にテンプレート名を、第2引数にテンプレートのテキストかセレクターを指定します。

 名前付きテンプレートを使うには、$.renderオブジェクトの後に名前付きテンプレート名をメソッドとして指定します。

 このように、jQueryが有効な環境では、スクリプトを大幅に簡略化できます。

まとめ

 今回はJsRenderの基本機能を紹介し、動的にテキストを生成する例を見てきました。JsRenderなどのテンプレートエンジンを使うと、テンプレートを修正するだけでコンテンツを変更できるので、メンテナンスが容易になります。

 また、jQueryのプラグインとしてJsRenderを使う例も見てきました。JsRenderは単体でも動きますが、jQueryのプラグインとして使用することで非常に簡単に使うことができます。

 次回は、JsRenderを使ってHTMLを生成する例を紹介します。

参考資料

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト やましぎ(ヤマシギ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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