米GoogleのAndroid開発チームは、Androidアプリの開発ライフサイクルのあらゆる段階において、GeminiによるAIのパワーをAndroid Studio IDE内で直接利用できるようになった、Android Studioの最新アップデートを、10月31日(現地時間)にリリースした。
今回のアップデートによって、GeminiはAndroid Studioにて単なるガイダンスの提供に留まらず、コードの編集によるプロトタイプから実装への迅速な移行、一般的な設計パターンの実装、コードのリファクタリングといった支援が受けられるようになっている。また、ドキュメントやコミットメッセージの生成といった機能によってワークフローが合理化され、コードの作成により多くの時間を割けるようになった。
Geminiによるコーディング機能としては、カスタムプロンプトを使用してコードを変更およびリファクタリングするGemini Code Transforms、変更を分析してVCSコミットメッセージを提案し、バージョン管理操作を効率化するCommit message generation、クラス、メソッド、変数に直感的な名前を生成するRethink and Rename、もっともよく使われるプロンプトを保存・管理して、必要に応じて迅速に呼び出せるPrompt library、選択したコードスニペットのドキュメントを取得可能なGenerate documentationを用意している。
あわせて、ComposeワークフローにAIが統合されたことで、Android Studioでの設計時にコンポーザブルを視覚化できるほか、AIを使用して関連するコンテキストを持つコンポーザブルプレビューの自動生成が可能になり、開発中にUIを視覚化するプロセスが簡素化されるなど、Composeを使用した開発がこれまで以上に容易になった。
さらに、ローカルコードコンテキストに基づいて単体テストシナリオを生成できるUnit test scenario generationが導入されたほか、Build/sync error insightsでは、ビルドおよび同期エラーのカバレッジが向上している。また、App Quality Insightsでは、Android VitalsとFirebase Crashlyticsから観測されたクラッシュに関する説明や修正提案を受けられるようになったほか、ローカルコードコンテキストによって洞察を改善できるようになった。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です