Windows Azure:SQL Server AlwaysOnサポート、通知ハブ、AutoScaleの改善などを一般公開
Windows Azureにいくつかのメジャーアップデートをリリースしました。
例えば、以下のようなものがあります。
- SQL Server AlwaysOnのサポート:Windows Azureの仮想マシンでGAサポート(高可用性と災害復旧のどちらにも有効)
- 通知ハブ:Windows Azure通知ハブのGAリリース(Windows 8、Windows Phone、iOS、Androidへブロードキャストプッシュ)
- AutoScale:スケジュールベースのAutoScaleルールとよりリッチなログ機能のサポート
- 仮想マシン:ロードバランサの設定と管理
- Management Services:操作ログとアラートに対応する新しいポータル拡張
上記の新機能はすべて現在使用可能です(注:AutoScaleは、プレビューの段階ですが、その他の機能は公開されています)。
以下はその詳細になります。
Windows Azure仮想マシンでSQL Server AlwaysOnサポート
SQL Server AlwaysOn可用性グループサポートのGAリリースについてお知らせできて大変うれしく思います。
Windows Server 2012上のSQL Server 2012(およびそれ以上)で可用性グループリスナーをサポートするために、公式ドキュメントを更新しました。
SQL Server 2012で導入されたSQL ServerのAlwaysOn可用性グループのサポートは、SQL Serverで高可用性と災害復旧を可能にするMicrosoftの最高のソリューションです。
SQL ServerのAlwaysOn可用性グループは、マルチデータベースのフェイルオーバー、複数のレプリカ(SQL Server 2012で5個、SQL Server 2014で9個)、読取可能なセカンダリレプリカ(オフロードのレポートやBIアプリケーションに利用可能)、設定可能なフェイルオーバーポリシー、セカンダリレプリカ上のバックアップ、簡単なモニタリングなどをサポートしています。
SQL Serverの可用性グループリスナーのサポートも含め、Windows Azureの仮想マシンでSQL ServerのAlwaysOn可用性グループの技術をすべてサポートすることになりました。
SQL ServerのAlwaysOn可用性グループで実現できるあらゆるシナリオのサポートを提供する初めてのクラウドプロバイダになれて、非常にうれしく思っています。これにより、お客様は非常に多くの新しいシナリオが可能になると思います。
仮想マシンで実行されているSQL Serverの高可用性
高可用性とグローバルな事業継続性の実現に、Windows Azureの仮想マシン内でSQL ServerのAlwaysOnが使用できます。
このサポートの一環として、1つ以上の読取可能なデータベースのセカンダリを展開できるようになり、これは、SQL Serverの可用性を向上させるだけでなく、BIレポート用のオフロードタスクやセカンダリマシンへのバックアップを可能にすることで、効率性も向上させることができます。
今回のWindows Azureのリリースでは、Windows AzureのネットワークロードバランサとSQL Server AlwaysOn機能をよりうまくサポートできるような変更が行われています。今回のアップデートで、可用性グループリスナーエンドポイントを使用したシングルのクライアント接続文字列で、展開されているSQL Serverに接続できます。これによって、データベース接続をプライマリレプリカノードへ自動的にルーティングし、自動/手動でのフェイルオーバーが発生した場合には、ネットワークロードバランサが自動的にセカンダリレプリカノードにリクエストをルーティングするように更新します。
この新しいSQL Serverの可用性グループリスナーのサポートにより、高可用性のある構成でWindows Azureの仮想マシンにSQLデータベースを簡単に展開し、SQL Serverの機能をフル活用できます。また、アップグレード操作や仮想マシンへのパッチ処理時におけるダウンタイムをなくすことも可能になります。
Windows Azureを使用したオンプレミスのSQL Server災害復旧
Windows Azure内で高可用性ソリューションを有効にできるようになったことに加え、新しいSQL Server AlwaysOnのサポートもオンプレミスのSQL Serverソリューションを有効にするために使用できます。これによって、Windows Azureの仮想マシンを使用して、クラウドで実行される1つ以上のセカンダリレプリカが持てるように拡張できます。
これにより、企業は高可用性災害復旧シナリオが可能になります。つまり、ローカルデータセンターがダウンした場合(例えば、ハリケーンや自然災害、もしくはオンプレミスの単なるネットワークハードウェア故障などにより)、フェイルオーバーして、Windows Azureを使用してクラウドに展開されている仮想マシンを使用した事業継続が可能になります。
上の図は、オンプレミスのSQL Server AlwaysOn可用性グループが、プライマリおよびセカンダリレプリカ(S1)の2つのデータベースレプリカで定義されているというシナリオを示しています。そして、もう一つのセカンダリレプリカ(S2)は、Windows Azureの仮想マシン内のクラウドで実行するように構成されています。このセカンダリレプリカ(S2)は、継続してオンプレミスプライマリレプリカからトランザクションを同期します。オンプレミスで災害が発生した場合、クラウド内のレプリカにフェイルオーバーし、ビジネスに影響を与えることなく事業継続が可能です。
災害復旧が可能になる他、セカンダリレプリカは、オフロードのレポート用アプリケーションやバックアップに使用することができます。これは、コンプライアンス上の理由から、データセンターの外にバックアップを置く必要がある企業にとって有益であり、また災害復旧以外でデータ管理を行うシナリオにおいてもレプリカを有効活用できます。
Windows AzureのでSQL Server AlwaysOnサポートの詳細
Windows AzureでSQL Server AlwaysOnのサポートを有効にする方法についての詳細は、「Windows Azureの仮想マシンでSQL Serverの高可用性と災害復旧」ドキュメントを参照してください。また、このTechEd 2013プレゼンテーション「Windows AzureのVM上でSQL Serverの高可用性と災害復旧」をご覧ください。
SQL ServerのAlwaysOn可用性グループで実現できるあらゆるシナリオのサポートを提供する初めてのクラウドプロバイダになれて、非常にうれしく思っています。これにより、お客様は非常に多くの新しいシナリオが可能になると思います。