Wijmoのライセンス体系
Wijmoはグレープシティが提供するソフトウェア製品のため、利用に先立ちライセンス体系を理解することが重要です。利用者はWijmoを利用するためのライセンスとして「オープンソースライセンス」と「商用ライセンス」のいずれかを選択できます。
オープンソースライセンスはGNU GPLv3に基づいており、以下のいずれかの条件を満たしていれば、オープンソースライセンスのもと無料でWijmoを利用できます。
- a)アプリケーションを配布しない場合
- b)アプリケーション配布時にソースコードを公開し、かつ改変と再配布を無制限に許可できる場合
なおオープンソースライセンスを選択した場合、グレープシティからのテクニカルサポートは提供されません。
オープンソースライセンスを選択できない場合やテクニカルサポートを受ける必要がある場合は、商用ライセンスを購入することになります。Wijmoのラインナップには基本ウィジェットが利用できる「Wijmo Professional」、Professionalの機能に加えてSpreadJSが利用できる「Wijmo Enterprise」、EnterpriseにおいてExcel I/OとGUIのデザイナを利用するための追加オプション「Optional Pack for Wijmo Enterprise」があり、利用する機能の範囲に応じて購入が必要です。ライセンスや購入についての詳細は、グレープシティへ問い合わせてください。
Wijmo Professional |
Wijmo Enterprise |
Optional Pack for Wijmo Enterprise |
|
---|---|---|---|
基本ウィジェット | ○ | ○ | - |
SpreadJS | - | ○ | - |
SpreadJS デザイナ & Excel I/O |
- | - | ○ |
サポート | ○ | ○ | ○ |
Wijmoを使ってみよう
それでは、Wijmoを実際に使ってみましょう。今回は手始めにwijbarchartウィジェットを用いて棒グラフを表示させます。シンプルなサンプルの中にWijmoを利用する基本的な手順が含まれています。
<!DOCTYPE html> <html> <meta charset="UTF-8"> <head> <title>Wijmoサンプル(棒グラフ)</title> <!-- WijmoテーマCSS ...(1) --> <link href="http://cdn.wijmo.com/themes/aristo/jquery-wijmo.css" rel="stylesheet" type="text/css" /> <!-- WijmoウィジェットCSS ...(2) --> <link href="http://cdn.wijmo.com/jquery.wijmo-pro.all.3.20141.34.min.css" rel="stylesheet" type="text/css" /> <!-- RequireJs ...(3) --> <script type="text/javascript" src="http://cdn.wijmo.com/external/require.js"></script> <!-- RequireJsにこのページで読み込むライブラリを設定 ...(4) --> <script type="text/javascript"> requirejs.config({ baseUrl: "http://cdn.wijmo.com/amd-js/3.20141.34/", paths: { "jquery": "jquery-1.9.1.min", "jquery-ui": "jquery-ui-1.10.1.custom.min", "jquery.ui": "jquery-ui", "jquery.mousewheel": "jquery.mousewheel.min", "globalize": "globalize.min" } }); </script> <script type="text/javascript"> // requireでwijbarchartの使用を宣言 ...(5) require(["wijmo.wijbarchart"], function () { $(document).ready(function () { // 棒グラフの設定 ...(6) $("#wijbarchart").wijbarchart({ // 数字のカンマ区切り設定 chartLabelFormatString: "n0", axis: { y: {annoFormatString:"n0"}, }, // ツールチップ表示 hint: { content: function () {return this.data.label + ': ' + Globalize.format(this.y, "n0");} }, // タイトル header: {text: "2014年3月携帯電話純増数"}, // グラフデータ seriesList: [ { label: "全体", legendEntry: true, data: { x: ['SoftBank', 'KDDI', 'docomo'], y: [649500, 494600, 515500] } }, { label: "モジュール", legendEntry: true, data: { x: ['SoftBank', 'KDDI', 'docomo'], y: [159400, 43200, 6400] } } ], // グラフ表示色 seriesStyles: [ {fill: "#5599ff", stroke: "#0066ff", opacity: 0.8}, {fill: "#ffaacc", stroke: "#ff0066", opacity: 0.8} ], }); }); }); </script> </head> <body> <!-- グラフ表示領域 --> <div id="wijbarchart" style="width: 480px; height: 320px"> </div> </body> </html>
(1)、(2)でWijmoに必要とされるCSSを設定しています。(3)~(5)はJavaScriptのモジュールローダーRequireJsの設定で、Wijmoおよびライブラリのうち必要とされるもののみをロードすることでページの表示速度を向上させます。
棒グラフの表示処理は(6)以下です。棒グラフの表示データや色などの定義を含むJavaScriptオブジェクトをメソッドの引数として与えることで、グラフをカスタマイズしています。これだけのシンプルな実装で、表示時アニメーションやマウスオーバー時のフロート表示を含むリッチな棒グラフが生成できます。
まとめ
本記事では、グレープシティが提供するJavaScriptライブラリWijmoについて概要やライセンス体系を説明するとともに、サンプルを用いてシンプルな実装からリッチな機能を利用できることを紹介しました。次回以降は、Wijmoウィジェットの多彩な機能をより詳しく説明していきたいと思います。