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CSSで作るWeb用パーツ

デザインサンプルで学ぶCSSによるスタイリング~「floatプロパティによるレイアウト」編

CSSで作るWeb用パーツ(8)

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 本連載では、Webページをデザインする際、具体的にどのようにコーディングすれば良いのか分からない人のために、見出しやリスト、フォームなど、Webページを構成する部品のデザインサンプルを紹介し、CSSによるスタイリング方法を解説します。本記事では、実務でよく使われるテクニックとして、floatプロパティによるレイアウト方法を紹介します。

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はじめに

 floatを使ったレイアウトは、CSSレイアウトの基本と言っても過言ではありません。しかし、floatを使用すると「親ボックスの背景が表示されない」「後続のボックスのレイアウトが崩れる」などの問題も起こりがちです。これらの問題を回避する方法もあわせて紹介します。

対象読者

  • (X)HTMLとCSSの基本を理解している方。
  • デザインのコツを学びたい方。

必要な環境

 本連載で動作確認を行ったブラウザは次の通りです。

  • Windows 7 Internet Explorer 11(以下IE 11)
  • Windows 7 Firefox 30
  • Windows 7 Chrome 35

floatレイアウトのポイント 1

 floatプロパティは、要素を左または右に浮動化するプロパティで、後に続く要素は、その反対側に回り込みます。図1のように、floatプロパティを使うと、通常はHTMLの出現順に縦に並ぶ要素を横並びに配置することができます。

図1 floatでコンテンツを横並びに配置(sample01.html)
図1 floatでコンテンツを横並びに配置(sample01.html)

 floatレイアウトは実務でもよく使われるテクニックです。使いこなすことができれば、段組レイアウトをはじめ、挿絵の周りにテキストを流し込んだり、コンテンツを横並びに配置したりと、レイアウトの幅が広がります。

 使い勝手が良く、便利な一方で、「後続の要素のレイアウトが崩れる」「親要素の背景が効かない」といった問題も起こりがちですが、これらは簡単なポイントさえ押さえておけば回避できます。

後続要素のレイアウト崩れはclearプロパティで防ぐ

 次の例では、親ボックス#wrapperを作成し、その中に、#boxA、#boxB、#boxCを作成しています。

リスト1 後続要素がある場合/HTML(sample02.html)
<div id="wrapper">
  <div id="boxA">A</div>
  <div id="boxB">B</div>
  <div id="boxC">C</div>
</div>

 CSSでは、#boxAをfloat:left;で左側に、#boxBをfloat:right;で右側にフロートさせました。

リスト2 後続要素がある場合/HTML(sample02.html)
#wrapper {
  width: 620px;
  padding: 10px;
  background-color: #ccc;
  margin: 0 auto;
}
#boxA, #boxB {
  background-color: red;
  ~中略~
}
#boxA {
  width: 200px;
  float: left; /* 左フロート */
}
#boxB {
  width: 400px;
  float: right; /* 右フロート */
}
#boxC {
  background-color: blue;
  ~中略~
}

 このままだと、フロートさせた#boxA、#boxBの後に続く要素#boxCが意図したように配置されず、レイアウトが崩れます。

図2 後続要素のレイアウトが崩れた例(sample02.html)
図2 後続要素のレイアウトが崩れた例(sample02.html)

 後続要素のレイアウト崩れは、floatボックスの後に続く要素が、その反対側に回り込むという仕様のため起こります。これを回避するには、clearプロパティで回り込みを解除すれば良いのです。今回は左右にフロートさせているので、clear:both;を指定します。左フロートの回り込みを解除したい場合は、clear:left;、右フロートの場合はclear:right;を指定します。

リスト3 後続の要素にclear:both;を指定し、回り込みを解除/CSS(sample02a.html)
#boxC {
  clear: both; /* 回り込みを解除 */
  ~略~
}
図3 後続の要素にclear:both;を指定し、回り込みを解除した例(sample02a.html)
図3 後続の要素にclear:both;を指定し、回り込みを解除した例(sample02a.html)

 floatプロパティを指定した要素の後に、兄弟要素がある場合には、そこにclearプロパティを指定して回り込みを解除しましょう。これで後続の要素のレイアウト崩れは、だいたい防げるはずです。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 宮本麻矢(ミヤモト マヤ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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