Visual Studio Community 2013
Visual Studio Community 2013は、個人開発者や小規模の企業向けに提供される無償のエディションで、その機能は有償版のVisual Studio Professional相当です。
有償のProfessionalの機能が、個人や小規模開発チームに限りますが無償で利用可能になったといえば、これまでVisual Studioを利用してきた開発者であれば、その素晴らしさをご理解いただけると思います。
これまで無償で開発可能だったVisual Studioのエディションは、Expressか上位エディションの体験版でした。
長期にわたり利用する場合はExpress一択でしたが、ExpressはWebサイト開発用の「for Web」、ストアアプリ開発には「for Windows 8」と、それぞれ別のエディションが必要でした。そのためクライアント側をストアアプリ、サーバー側をASP.NETで開発する際に、それぞれのエディションのVisual Studioを起動して切り替える必要があり、非常に効率が悪い作業を強いられました。それがCommunityエディションでは、1つのVisual Studioで開発が可能になりました。
また、Expressエディションでは利用が不可能だった拡張機能アドオンのインストールも行えるようになりました。
Visual Studio Community 2013の利用条件
Visual Studio Community 2013を利用するための条件がいくつかあります。「Visual Studio Community 2013のQ&Aページ」で以下のように説明されています。
A: 下に示すものは要約版になります。詳しくは製品に同梱されているライセンス使用許諾契約書および Visual Studio ライセンス ホワイトペーパーをご確認ください。
- 個人開発者は、個人開発者自身の無償または有償アプリを Visual Studio Community を使って開発できます。
- Visual Studio Community を使える企業体は以下の規定に従います。
- 研修環境、学術的研究、オープン ソース開発プロジェクトに利用する場合、企業体は何人でも Visual Studio Community を利用可能
- PC 台数 250 台未満 または 年商 1 億円未満の企業は、これに該当する企業のアプリケーション開発においては Visual Studio Community を 5 名まで利用可能
※ただし、上記企業が、これ以外の企業からの何らかの報酬を伴う委託に対しアプリケーション開発する場合には Visual Studio Community は利用できません。
個人で開発する場合には特に条件はありませんが、PC台数が250台を超える企業、年商一億円を超える企業、委託されて業務を行う場合は「Visual StudioとMSDNのライセンス ホワイトペーパー」を確認すると良いでしょう。
Visual Studio Community 2013のインストール
Visual Studio Community 2013のインストール方法は、他のエディションとほぼ同じ手順で行います。本記事の執筆時点(2014年11月18日)では、日本語版のインストーラーは提供されておらず、いったん英語版をインストールした後に言語パックで日本語化する流れになります。
既にProfessionalまたは上位エディションがインストールされている場合は、Communityエディションをインストールすることができません。