はじめに
Webサイトの利用者がアプリやサービス、商品を検討する際に、「すでに利用している人の評価」は重要な判断材料となります。実際、App StoreやGoogle Playなどのアプリストア、Amazonなどのショッピングサイトでは、利用者や購入者が5段階のスターで評価を入力し、利用や購入を検討している人が確認できるようになっています。このように評価を表すスター表示はWeb利用者にとって「よく見る」UIといえます。
そこで今回は、このスター評価を表示できるjQueryプラグインとしてRateItを紹介します。レビューサイトなど評価を表示したり入力させたりするWebサイトで、利用者にとって馴染みの深い表示・入力方法を提供できます。
対象読者
- レビューサイトや口コミサイトの評価入力を実現したい方
- スター表示くらい自分でも作れるけど手を抜きたいという方
必要な環境
jQueryには1.x系と2.x系が存在し、2.x系はInternet Explorer 6~8との互換性を切り捨てることでコードサイズを縮小しています。今回は互換性を考慮して1.x系の最新版であるjQuery 1.11.1を使用します。
また各プラグインは以下の環境で動作を確認しています。
-
Windows 7 64bit版
- Internet Explorer 11
スター評価を表示するRateItプラグイン
RateItは公式サイトにおいてMITライセンスで配布されています。ダウンロードファイルに含まれるCSSファイル(rateit.css)とJavaScriptファイル(jquery.rateit.jsまたはjquery.rateit.min.js)をHTMLファイルから参照するよう記述します。
RateItを用いてスター評価を表示するサンプルをリスト1に示します。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <meta charset="utf-8" /> <!-- jQueryの読込 --> <script src="http://code.jquery.com/jquery-1.11.1.min.js"></script> <!-- RateItの読込 ... (1) --> <link href="js/RateIt/rateit.css" rel="stylesheet" type="text/css" /> <script src="js/RateIt/jquery.rateit.min.js"></script> <script> $(function() { // RateItの設定 ...(2) $("#rateit1").rateit(); }); </script> <title>RateIt サンプル1</title> </head> <body> <h1>RateIt サンプル1</h1> <!-- スターを表示する要素1 ... (3) --> <h3>1. HTML/CSSによる指定</h3> <div class="rateit"></div> <!-- スターを表示する要素2 ... (4) --> <h3>2. JavaScriptによる指定</h3> <div id="rateit1"></div> </body> </html>
(1)でRateItのCSSとJavaScriptを読み込みます。RateItでスター評価を表示するためには(3)のようにHTML要素にrateitクラスを指定する方法と、(2)(4)のようにJavaScriptでHTML要素に対してrateitメソッドを実行する方法の2種類があります。
リスト1を実行すると、RateItによりスター評価が2個(クラス指定によるものとJavaScriptによるもの)表示されます。