東京大学大学院工学系研究科の竹内教授、松井特任准教授らによる研究グループは9月11日、ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社と共同で、低電力エッジAI半導体であるReRAM CiMの多値記憶による大容量化と10年記憶の両立に成功したと発表した
CiM(Computation-in-Memory)とはメモリと演算器を一体化することで、従来の課題であるメモリのデータ移動に使われる電力を大幅に抑える技術だ。生成AIなどによりAI推論のパラメータ数とAI計算に必要なメモリ容量の増加が進む中、CiMに多値記憶を採用することによりメモリ容量を増加することが可能になる。
CiMを構成する抵抗変化型メモリ(ReRAM)を多値記憶により大容量化した際には、パラメータ保持中にメモリ信頼性が劣化する課題があったが、今回発表された技術ではメモリ信頼性の劣化に起因するAI推論時の積和演算の変化を補正。
さらに、メモリのエラーにAI計算の活性化関数を採用することで、多値記憶による大容量化を実現しつつ、10年間にわたる高いAI推論精度を達成した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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