通常、コマンド入力はキーボードから行い、その結果を画面に出力し、エラーがあればその内容も画面に出力します。これは、以下のような定義があるからです。
標準入力(/dev/stdin) = キーボード
標準出力(/dev/stdout) = 画面
標準エラー出力(/dev/stderr) = 画面
「/dev/stdin」などは特殊ファイルと呼ばれ、各入出力装置をファイルとして操作できるようにしたものです。そして、この定義を変更することで、キーボード以外の装置から入力し、画面以外の装置へ出力することが可能になります。
この切り替えのことをリダイレクションといいます。リダイレクション機能を使用する場合は、メタキャラクタという特殊な文字を使って、入力と出力を指定します。
メタキャラクタ | 内容 |
---|---|
< | 標準入力を切り替える |
> | 標準出力を切り替える |
>> | 標準出力を追記型で切り替える |
2> | 標準エラー出力を切り替える |
>& | 標準出力と標準エラー出力を同じファイルに切り替える |
シェルの種類により書き方が異なるものがあります
簡単な例を挙げてみましょう。
$ cat f001
リダイレクション
catコマンドで、ファイル「f001」の内容を、画面に出力$ cat f001 > f002
標準出力を切り替えて、ファイル「f001」の内容を、ファイル「f002」に出力
$ cat f002
リダイレクション
ファイル「f002」の内容を、画面に出力$ echo "の確認" >> f002
echoコマンドで、文字列「の確認」を、ファイル「f002」に追加出力
$ cat f002
リダイレクション
の確認
ファイル「f002」の内容を、画面に出力$
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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