入社した会社でFileMakerに出会う
フルーデンスは、FileMakerを使った業務システムの受託開発を中心にパッケージ製品の開発・販売、コンサルティング業務を手がけている開発会社。ローコード開発ツールであるFileMakerは、プログラミングの知識がなくてもFileMakerの知識があればカスタムAppの開発ができるが、同社ではFileMakerとAWS、Google、MicrosoftへのAPI連携などを得意としている。
小巻氏とFileMakerの出会いは、社会人1年目に遡る。高校を卒業後、就職した営業会社ではFileMakerを使用していたのである。「最初はFileMakerということを認知せずに使っていましたが、管理部に異動した後、アプリの使い勝手や改善要求など情報システム部の人たちと会話する機会が増え、業務アプリを開発しているツールがFileMakerだということを知りました」(小巻氏)
そのとき小巻氏がFileMakerに抱いたイメージは、「改善がスピーディーにできる素晴らしいソフト」だったと話す。管理部のある業務について、「この部分がやりづらい」と改善の依頼を出すと、翌日には改善されたものが提供されていたからだ。そこでFileMakerに興味を持った小巻氏は自腹を切ってFileMakerを購入し、触ってみた。
その後、小巻氏はWebディレクションをすべく、その営業会社のWebサイト制作を請け負っていた会社に転職。そこではWebディレクターとしてWebサイトの制作を担当した。「コーディングの確認やテストなどをしていました。当時の技量はPHPやMySQLを使って、簡単な社内システムを作れるほどでした」(小巻氏)
本格的にFileMakerを使って開発をするようになったのは、知人が立ち上げた営業会社に参画したときからだという。インバウンドやアウトバウンドのコールセンターなどの事業を展開する会社で、まだ立ち上げたばかりのため当然システムはなかった。「そこでシステムを外注するため、見積もりをとることになりました。そのためのラフ案を私がFileMakerで作成して社内に提案したところ、『これで良いのでは』という話になり、FileMakerで開発することになりました」と小巻氏は当時を振り返る。
これをきっかけに小巻氏は本格的にFileMakerの勉強を開始。今ではFileMakerを使ってさまざまな企業のシステムを受託開発するまでの技量を身につけている。