今後追加・進化していくUIUXデザインとは
VUI(音声UI)の進化と普及
VUI(Voice User Interface)は音声を使って機械やシステムを操作するインターフェイスです。いままでは決められたワードなどが認識可能でしたが、認識エンジンの進化によってさまざまな言葉も認識することが可能になりました。
認識エンジンの進歩により自然な言葉の入力も可能になってきたことで、スマートフォンやスマートスピーカー、家電など、VUIは幅広い分野で広まっています。とくに自動車(カーナビなど)との親和性は高く、多機能化で複雑化するHMI(ヒューマンマシンインターフェース)をより人に優しい使い勝手にするためのソリューションとして活用されています。
AppleのAIアシスタント「Siri」もUIUXの面で大きな影響を与えました。連絡先を見つけ出す、電話をかける、お店を検索するといったある程度決まったワードでのアクセスは、タップして呼び出すよりも素早くアクセスすることが可能です。
求められる人間のようなAIアシスタント
ディープラーニングにより、画像認識型のAIは人を超えるようなレベルに進化してきましたが、音声認識型AIはまだまだ発展途上と言えると思います。
会話や長い文章のワード認識、地下鉄など騒音がある環境、逆に図書館など静寂を基本としている環境など、そのほかさまざまな状況に影響されます。
AIアシスタンスは、端末からの音声とビジュアル的なモーションというふたつの要素が、UIの認識に重要な役割を果たしています。
音声を人格の一部とすると、音声はその機械のアイデンティティの一部になり、そしてそのインターフェイスとやりとりすることは、ユーザーは実際の人間と接する場合と近い感覚を経験することになります。今後、音声とビジュアルモーションのふたつをデザインすることで、さらにこの感覚を強めることができると思います。
とくにこのモーションは、未来のデザインにおいてとても重要です。視覚、または音声による明確なフィードバックがなければ、ユーザーはシステムとのインタラクションを推測することしかできません。視覚的なフィードバックがあれば、ユーザーはシステムの現在の状況を知ることができ、システムがリクエストを受け取り、処理しているということを確認できます。
インターフェイスを人間化することで、機械とユーザーの信頼関係を構築することが可能です。また、最近では脳波を活用し、脳にインプラントを埋め込み文字を出力するプロダクトを動かす研究なども進められていて、このような技術が進歩しスマートフォンに活用されるようになる日もそう遠くないかもしれません。