入社後、社内プロダクトの運営者に
そして2021年1月、フルサイクルエンジニアとしてゆめみに参加した竹下氏は、コーポレートエンジニアリングチームに参画することとなる。しかし、チームメンバーは1人で、年末には退職予定、年始から竹下氏が1人になることが決まっていた。退職後しばらくは業務委託としてサポートを受けられることになっていたとはいえ、かなり驚いたという。
そして、引き継いだ社内プロダクトは、「社員管理システム」「稼働管理システム」「勤怠管理システム」「感謝やフィードバックを伝えるシステム」「モックAPIを簡単に用意できるシステム」の5つ。
技術スタックとしては、Laravel(PHP)やVue.js、Docker、EC2が必要だった。しかしながら、当時の竹下氏はLaravelについてはこれまで他社でのアルバイトで少し書いたことがある程度で、Vue.jsはゆめみの採用試験のための勉強しただけ、Dockerは触ったことすらなく、EC2もほとんど経験がない状態。しかし上下関係がないことや、アルバイトとしてタスクを振ってくる人がいないことをいいことに、自分でやることを見つけて自分で行動するしかないと腹をくくったという。
そして、アルバイト期間中に行ったこととして、次の4つを実践した。
1. 既存プロダクトのキャッチアップ
コードを読む、ドキュメントを読む、知っている人に聞くという地道な作業を行った。いわば、お金をもらいながら勉強できるという恵まれた時間だったという。
2. 既存プロダクトの問い合わせに対する一次対応
Slackなどでバグの報告や機能追加依頼が来た時に、とりあえず一次対応を行い、できないものは前任者につなぐということを行っていた。
3. 既存プロダクトのお手入れ
一次対応した中で、バクの調査や修正、機能追加など、できることにはトライしてみた。
4. SlackAPIの勉強
ゆめみは日本で一番Slackを使っている会社ということもあり、社内プロダクトがSlackと密に関わっていることが多かった。そこでSlackAPIのドキュメントを読んだり、実際にBotを作ったりしていた。
ゆめみ×コーポレートエンジニアで圧倒的に成長できる
正式に正社員になった後も、特に変わらず窓口対応をしてプロダクトを改善し、自分で新機能を作ったり、皆の反応を観察したりの日々。竹下氏は、現在の状況について「新卒で責任ある仕事を任せてもらえて充実している」と評した。そして、竹下氏は「特に、フルサイクルエンジニアとして、コーポレートエンジニアリングを担うことが、当社で最大の成長環境にある」と話す。
そもそもコードを大量に書くために、広い知識をまんべんなくカバーできる技術力が上がるのが当然だとして、プロダクト開発の知見や、現状を分析してプロダクトに落とし込む力、それに付随して問題解決能力、窓口対応時のコミュニケーション力、さらにはフィードバックを素早くプロダクトに反映する力などが底上げされたという。
それが実現できたのは、コーポレートという特殊な環境があるからだ。コーポレートエンジニアリングチームがサービスを作れば、社員であるユーザーが使用し、フィードバックを行うというサイクル。そのサービスの提供者とユーザーの距離が近く、PDCAサイクルが高速で回せるからだという。
竹下氏は「普通の自社開発、受託開発ではありえないスピードだと思う。そうした環境は、コーポレートエンジニアリングでしか得られない」と語り、さらにゆめみの社内横断的に技術支援をする組織「テックリードチーム」について触れ、「コードレビューやペアプロで、直接高度な技術支援を受けることが可能という恵まれた環境にある」と評した。つまり、フルサイクルエンジニアとして、コーポレートエンジニアリングの仕事をし、さらにテックリードによる技術支援が受けられるという「圧倒的成長環境」にあるというわけだ。
竹下氏は「ゆめみでコーポレートエンジニアになれば、技術力にとどまらず、エンジニアとしての力が底上げされる。あなたもゆめみでコーポレートエンジニア、フルサイクルエンジニアにならないか?」と呼びかけ、セッションを終えた。