クラウドアプリケーション向けの監視およびセキュリティプラットフォームを提供するDatadogは、AWSユーザー向けにクラウドの使用料をオブザーバビリティデータと統合させた形で示すことができる新製品「クラウドコストマネジメント」の一般提供を開始したことを、11月1日にを発表した。なお、マルチクラウドへの対応は2023年初頭を予定している。
クラウド移行が進むにつれ、その支出を制御する重要性が高まっている。特に、円安が進行している現在ではなおさらだ。
エンジニアリングチームにとって、自分達が実現したいことにかかるコストを把握することは、経営陣や上層部とのコミュニケーションをスムーズに進めることができるというメリットに繋がる。しかし、実際にアプリケーションが使用しているリソースとそのコストを照合するには、複数のソリューション間でデータを関連付ける膨大な手作業が必要になる。
クラウドコストマネジメントは、オブザーバビリティとクラウドデータを統合して、財務、FinOps、運用の各チームに詳細なクラウド支出のレポートを提供することができる。各チームは、コストセンター、アプリケーション、サービス、リソースごとにクラウド支出の変化を詳細に調べることが可能となっている。また、Datadogプラットフォームの一部であるため、エンジニアは既存ワークフローの一環として実行することができ、コストを意識することができる。
主な機能は以下の通り。
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既存ワークフローでクラウドコストを直接確認:エンジニアは、既存ワークフローの中でクラウドコストを表示することで、企業全体でのクラウドコストの増加状況を知ることができる。
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コスト変化を把握:CPUやメモリの使用量と、インスタンスコスト、S3バケットの読み込みと書き込みの回数と関連するサイズやコストなどのオブザーバビリティデータを使用して、コストの変化を自動的に明示することで、変化の原因を把握できるようにする。
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コストを管理:柔軟ですぐに使えるダッシュボードと強力なデータ可視化機能により、エンジニアリングチームがサービスの健全性とパフォーマンスを監視する際にコストデータを指標として管理できる。
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小林 真一朗(編集部)(コバヤシシンイチロウ)
2019年6月よりCodeZine編集部所属。カリフォルニア大学バークレー校人文科学部哲学科卒。
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