公式アカウントへの友だち登録とメッセージの送信
作成した公式アカウントへLINEアプリから登録するには、先ほど作成したMessaging APIのチャネルを選択し、[Messaging API設定]タブを選択すると図11のような画面が表示されます。
画面上にQRコードが表示されていますので、そのQRコードをLINEアプリ内から読みこむと図12のような画面が表示されます。この画面の[友だち限定の情報をゲット]ボタンを押せば登録が可能です。
LINEのメッセージを送信する
続いてAPIを使わずメッセージ送信ができることを確認してみます。
メッセージの送受信をするためには、図13のように[チャネル基本設定]からアクセス可能な、「LINE Official Account Manager(以下、Account Manager)」という別のツールを用います。こちらのツールを使うことで、友だち登録した利用者に対してメッセージの送受信が行えます。Messaging APIを使わずに、公式アカウントを運用する場合には、このツールを使って運用ができます。
そのため、LINEでどのようなメッセージを送信できるのかなどのイメージがつかない場合には、このツールのさまざまな機能を試してみることをおすすめします。
そして、「Account Manager」にアクセスしたら、図14の手順に従い、[応答モード]を「Bot」から「チャット」に変更して下さい。
「Bot」設定では「Messaging API」を利用してシステムでメッセージの送受信をするモードであり、「チャット」設定では「Account Manager」を利用してメッセージを送受信するという理解で問題ありません。
続いて、お友達登録者全員にメッセージを送ってみます。メッセージを作成するには、図14のように[ホーム]タブ(1)を選択し、[メッセージ配信]の[メッセージ作成]ボタン(2)を押します。
すると配信画面が表示されますので、メッセージ(3)を入力し、配信ボタン(4)を押せばメッセージが送信できます。
ここで実際にLINEアプリ上からメッセージが届いていることが確認できれば問題ありません。他にもさまざまな機能があり、例えば[チャット]メニューでは指定した個別の利用者とチャットが可能です。また、LINEアプリの画面下に表示されるメニューをカスタマイズするには、[トークルーム管理]メニューの[リッチメニュー]を利用します。
これらの各種機能については、次回以降の「Messaging API」の説明でしますが、どのようなことが可能なのかはここで確認するのが最もわかりやすいので、是非、いろいろとお試し下さい。
LINE公式アカウントとLINE利用者の関係
続いて、LINE公式アカウントと登録して利用者の関係について説明します。LINE公式アカウントに登録したユーザはシステム内部では図15のようにIDを持ちます。
ただし、同一利用者が異なる公式アカウントに登録した場合には、異なるIDが付与されます。LINEログインやMessaging APIでは利用者IDを意識するケースが出てきますが、このことは理解しておく必要があります。
例えば、同じブランドで会員プランに応じてサービスを分ける場合、設定などの都合上、公式チャネルを複数分けてしまった方が開発がしやすいケースがあります。しかしながら、公式チャネル間で会員IDは共有できませんのでご注意ください。
最後に
LINEを開発者目線でサービスを見てみると、思ったよりもいろいろなことができると思った方もいるのではないかと思います。筆者もLINEを頻繁に利用している利用者ではなく、実際にLINEでのサービスを使って開発をしてみるまで、どのようなことができるのかあまり知りませんでした。
しかし、実際にLINE上でアプリを作ってみると、Webアプリとネイティブアプリのデメリットを回避したアプリが作成可能だと思いました。特に、LINEメッセージと連動したLIFFアプリを作成することで、利用者が非常にわかりやすいアプリが作成可能だと実感しました。
次回からは、具体的な連携機能について解説していきます。