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LINEで始めるアプリ開発

LINEが開発者に提供している機能を詳しく解説、アプリ開発環境を準備しよう

LINEで始めるアプリ開発 第1回

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公式アカウントへの友だち登録とメッセージの送信

 作成した公式アカウントへLINEアプリから登録するには、先ほど作成したMessaging APIのチャネルを選択し、[Messaging API設定]タブを選択すると図11のような画面が表示されます。

図11:Messaging API設定画面例
図11:Messaging API設定画面例

 画面上にQRコードが表示されていますので、そのQRコードをLINEアプリ内から読みこむと図12のような画面が表示されます。この画面の[友だち限定の情報をゲット]ボタンを押せば登録が可能です。

図12:公式アカウントへの登録画面例
図12:公式アカウントへの登録画面例

LINEのメッセージを送信する

 続いてAPIを使わずメッセージ送信ができることを確認してみます。

 メッセージの送受信をするためには、図13のように[チャネル基本設定]からアクセス可能な、「LINE Official Account Manager(以下、Account Manager)」という別のツールを用います。こちらのツールを使うことで、友だち登録した利用者に対してメッセージの送受信が行えます。Messaging APIを使わずに、公式アカウントを運用する場合には、このツールを使って運用ができます。

 そのため、LINEでどのようなメッセージを送信できるのかなどのイメージがつかない場合には、このツールのさまざまな機能を試してみることをおすすめします。

図13:チャネル基本設定画面例
図13:チャネル基本設定画面例

 そして、「Account Manager」にアクセスしたら、図14の手順に従い、[応答モード]を「Bot」から「チャット」に変更して下さい。

図14:応答設定画面例
図14:応答設定画面例

 「Bot」設定では「Messaging API」を利用してシステムでメッセージの送受信をするモードであり、「チャット」設定では「Account Manager」を利用してメッセージを送受信するという理解で問題ありません。

 続いて、お友達登録者全員にメッセージを送ってみます。メッセージを作成するには、図14のように[ホーム]タブ(1)を選択し、[メッセージ配信]の[メッセージ作成]ボタン(2)を押します。

 すると配信画面が表示されますので、メッセージ(3)を入力し、配信ボタン(4)を押せばメッセージが送信できます。

 ここで実際にLINEアプリ上からメッセージが届いていることが確認できれば問題ありません。他にもさまざまな機能があり、例えば[チャット]メニューでは指定した個別の利用者とチャットが可能です。また、LINEアプリの画面下に表示されるメニューをカスタマイズするには、[トークルーム管理]メニューの[リッチメニュー]を利用します。

 これらの各種機能については、次回以降の「Messaging API」の説明でしますが、どのようなことが可能なのかはここで確認するのが最もわかりやすいので、是非、いろいろとお試し下さい。

LINE公式アカウントとLINE利用者の関係

 続いて、LINE公式アカウントと登録して利用者の関係について説明します。LINE公式アカウントに登録したユーザはシステム内部では図15のようにIDを持ちます。

図15:LINEの利用者IDの概念
図15:LINEの利用者IDの概念

 ただし、同一利用者が異なる公式アカウントに登録した場合には、異なるIDが付与されます。LINEログインやMessaging APIでは利用者IDを意識するケースが出てきますが、このことは理解しておく必要があります。

 例えば、同じブランドで会員プランに応じてサービスを分ける場合、設定などの都合上、公式チャネルを複数分けてしまった方が開発がしやすいケースがあります。しかしながら、公式チャネル間で会員IDは共有できませんのでご注意ください。

最後に

 LINEを開発者目線でサービスを見てみると、思ったよりもいろいろなことができると思った方もいるのではないかと思います。筆者もLINEを頻繁に利用している利用者ではなく、実際にLINEでのサービスを使って開発をしてみるまで、どのようなことができるのかあまり知りませんでした。

 しかし、実際にLINE上でアプリを作ってみると、Webアプリとネイティブアプリのデメリットを回避したアプリが作成可能だと思いました。特に、LINEメッセージと連動したLIFFアプリを作成することで、利用者が非常にわかりやすいアプリが作成可能だと実感しました。

 次回からは、具体的な連携機能について解説していきます。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 小林 昌弘(コバヤシ マサヒロ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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