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LINEで始めるアプリ開発

LINEが開発者に提供している機能を詳しく解説、アプリ開発環境を準備しよう

LINEで始めるアプリ開発 第1回

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LINEログイン

 LINEログインでは、LINEでの「公式アカウント(チャンネル)」のアカウントと自社サービスのアカウントを連携することができます。

 例えば、自社サービスでは個人情報などを取得せず、LINE利用者であればすぐに自社のサービスを使えるようにすることもできます。また、自社のサービスのログイン方法の選択肢の1つとして、新たにLINEでもログインすることが可能というようにすることも可能です。

 このようなLINEログインの機能を使ったイメージが図2です。

図2:LINEログインを使ったサービス実装イメージ
図2:LINEログインを使ったサービス実装イメージ

 自社のサービスサイトに手軽なログイン手段を提供する場合などによく利用されます。

 LINEと連携した仕組みを作る際にもっとも手軽であり、この機能だけでも利用したいという場合も多々あると思います。

Messaging API

 LINEを使ってのサービスと言えば、多くの人がイメージする機能は「LINEログイン」よりもこの「Messaging API」でしょう。この「Messaging API」を使ったイメージが図3で、各種サービスでのLINEの「公式アカウント」で送受信されるメッセージを扱えます。つまり、LINEを使ってBotシステムを作りたいという場合には、このAPIを使うことになります。

図3:Messaging APIを使ったサービス実装イメージ
図3:Messaging APIを使ったサービス実装イメージ

 LINEでの送受信メッセージはこのAPIを利用しなくても、後述する専用のツールを使っての人的な運用も可能です。しかし、何千人、何万人に対してのサービスを提供しようとすると、運用はとても難しいでしょう。また、このAPIでは送受信メッセージだけではなく、LINEアプリの画面下部に表示されるメニュー設定もできますので、「公式アカウント」のブランディングもしやすいようになっています。

LINEミニアプリ

 LINEミニアプリを理解する前にLIFF(LINE Front-end Framework)アプリをまず知る必要があります。

 LIFFアプリはWeb技術を元にしたものであり、「公式アカウント」の画面上に自社サービスで作成したWeb画面を重ねて表示することが可能です。

 例えば、図4のようにLINEのメッセージやメニューなどをタップして、その情報にあわせた画面を表示することができます。そのため、申込み画面やお問合せ画面、または商品購入画面などを表示することができます。

図4:LIFFアプリを使ったサービス実装イメージ
図4:LIFFアプリを使ったサービス実装イメージ

 そして、LINEミニアプリとは、このLIFFアプリと利用している技術はほぼ同様ですが、起動できる条件に違いがあります。LIFFアプリはLINE公式アカウント上から画面を起動する必要があります。しかし、LINEミニアプリは、LINE上のメニューから直接起動したり、QRコードなどを使って直接起動したりすることも可能です。つまり、LIFFアプリでの起動制限をなくしたものがLINEミニアプリといってもよいでしょう。ただし、公開するにはLINE側での審査が必要になります。

 サービスとして公開する場合には、LIFFアプリでよいのか、または、LINEミニアプリにするのかの判断は重要です。しかし、本稿では技術的な面から紹介するため、LIFFアプリに限定して紹介します。

 以上3つの機能を組み合わせることで、スマホアプリに変わるサービスが提供できます。加えて、利用者にメッセージ送信をすることで、アプリでの通知やメールなどよりも利用者にとってアクセスしやすいサービスにすることが可能です。

公式アカウントの作成

 続いて、LINE公式アカウントを作成するまでの手順を説明します。

 LINEを使ったシステムを作成するには、まず最初にLINEデベロッパー登録する必要があります。LINEデベロッパー登録は、LINE Developersのサイト(図5)から登録してください。すでにLINEを利用している方であれば、そのアカウントを利用して作成することもできます。

図5:LINE developersのサイト
図5:LINE developersのサイト

 LINEデベロッパー登録が完了し、サイトにログインすると図6のような画面が表示されます。

図6:LINE developersへのログイン後画面
図6:LINE developersへのログイン後画面

 続いて、[新規プロバイダー]ボタンを押すと、図7のような画面が表示されますので、任意の名称を入力し、プロバイダーを作成します。

図7:新規プロバイダーの作成画面
図7:新規プロバイダーの作成画面

 プロバイダーとは、図8のように各利用機能(チャネルと呼ばれる)をまとめて管理するためのものです。利用者が管理しやすい単位で作成してよいですが、ブランド単位であったり、会社単位でまとめたりするのがわかりやすいと思います。

図8:プロバイダーの概念
図8:プロバイダーの概念

 続いて、新規のチャネルを作成します。チャネルとは利用する機能単位での公開設定になります。先ほど作成したプロバイダーを選択し、[チャネル設定]をクリックすると作成済みのチャネル一覧が表示されます。ここから「Messaging API」での[新規チャネル]を図9のような手順で作成します。

図9:作成するチャネルの選択画面
図9:作成するチャネルの選択画面

 図10のように表示された[新規チャネル作成]画面に従って項目を入力すれば、作成は完了です。

図10:Messaging APIのチャネル作成での入力画面例
図10:Messaging APIのチャネル作成での入力画面例

 以上で、LNE公式アカウント、つまり、LINEアプリから友だち登録ができるまでの設定が完了です。

次のページ
公式アカウントへの友だち登録とメッセージの送信

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 小林 昌弘(コバヤシ マサヒロ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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