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Developers Summit 2023 セッションレポート(AD)

企業のデータ分析基盤は成長し、変化させていくものだ──クラシコム×カヤック×風音屋が直面した課題の解決法

【9-C-5】クラシコム×カヤック×風音屋が直面した、データ分析基盤の成長痛を解決する方法とは?

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 社内に分散しているデータを集積して分析に活用したい、と考えるとデータ分析基盤を構築することになるのだが、企業が成長していくと分析対象のデータ量は増えていき、データ分析基盤にもより多くのデータを扱う能力が求められるようになる。このセッションでは、株式会社クラシコムがデータ分析基盤を導入し、成長に応じて変化させていった様子をクラシコムの執行役員ビジネスプラットフォーム部部長である高尾清貴氏と、データ分析基盤の実装を担当した面白法人カヤックのその他事業部SREチームでデータエンジニアを務める池田将士氏、コンサルティングを担当した株式会社風音屋 代表取締役の横山翔氏が語った。モデレーターは株式会社primeNumber 取締役執行役員CPO(Chief Product Officer)の小林寛和氏。

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企業のデータ分析基盤が成長するときは「成長痛」が発生する

 小林氏はまず、「データ分析基盤の成長痛」がどのようなものかについて、primeNumber社内のデータ分析基盤の成長過程を例に挙げて説明した。

 最初の1年目、0→1のフェーズではとにかく速く構築することを求められ、全速力で立ち上げた。しかし1年後には、1→10フェーズを迎え、分析のテーブル数が900を超えた。一つひとつのテーブルのデータを手作業で集めることなど到底できない。そこで自動化が求められるようになった。そして直近では、テーブル数が4500にも及び、データ分析のユーザーの数も50を超えるようになってきた。品質の悪いデータから意思決定をしてしまうと、誤った結果を招いてしまう。

 そこで、データの品質を担保し、多くのユーザーに使ってもらえるようにデータを民主化していくことが必要になってきた。

primeNumber社内のデータ分析基盤が成長してきた過程
primeNumber社内のデータ分析基盤が成長してきた過程

 社内のデータ分析基盤の成長過程を振り返って、小林氏は成長過程においてはそれぞれ「成長痛」というものがあったと感想を漏らした。primeNumberの場合、構築スピード、自動化、データ品質と民主化が成長痛になるだろう。

 クラシコムは2006年創業の企業で「北欧、暮らしの道具店」というECサイトを運営している。クラシコムではアパレルやインテリア雑貨、食器などの商品を販売するだけでなく、読み物や音声コンテンツ、ドラマ、映画などを制作し、配信している。さらに、企業のブランディングを支援する事業も手掛けている。

 高尾氏がクラシコムに入社した2019年に、社内の有志で勉強するところからデータ分析の取り組みが始まった。「当時は、MySQL上にデータがあり、それをRedashで可視化するほか、行動ログはGoogle Analyticsのコンソールで、別の環境で見るという状況でした」と高尾氏は振り返る。

 当時は、データ分析基盤と呼べるほどのものはほとんど無く、スプレッドシートをデータマートのように使っていたという。このような運用に限界を感じ、BigQueryやLookerを導入した。これで、日々のデータの推移を見るなどの基本的なことは便利にできるようになってきた。すると、複数のデータ・ソースを使いたいと考え始め、primeNumberが提供するデータ分析基盤の総合支援サービス「trocco」を導入した。そしてLookerで使用する言語であるLookML(Looker Modeling Language)の使い方が複雑になってきたことが課題としてだんだんと顕在化したため、troccoのdbt(Data Build Tool)連携機能を使い始めた。

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Lookerの「応用的な利用方法」が運用を複雑にしてしまった

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この記事の著者

笹田 仁(ササダ ヒトシ)

 フリーランスのライター、編集者。IT、特にソフトウェア開発の話が好きです。 趣味はドラムを叩くこと。コロナ騒ぎでリハーサルスタジオに入りにくくなり、ちょこちょこと楽器を買うことでストレスを解消していたら、いつの間にか置き場所に困るほどになってしまいました。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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