Firebase Cloud Messagingとは
Firebase Cloud Messaging(以下FCM)は、Push通知の実装やコンバージョン取得等、運用をサポートする便利なツールです。簡易的なモック開発を行う際はもちろん、通常リリースするAndroid/iOSのアプリに共通の通知機能があるものを開発する際に非常に有効活用でき、モバイルアプリ開発では「なくてはならないもの」となっています。
今回はそんな便利なFCMのPush通知の機能について記述させていただきます。
(2023年8月時点でのFirebase管理画面上では、”Messaging”として今回の主題となる「通知(Push通知)」以外に「In-App Messaging」の2つの機能がまとめられています)
FCMが対応するプラットフォーム
FCMはiOS、Android、さらにはブラウザへのWeb Pushなど、主要なプラットフォームへの導入が可能です。Flutter、C++、Unity等へも対応しており、さまざまな開発環境下で利用できるのが特徴です。
FCMの一番の利点は「導入の手軽さ」
通常、アプリケーション構築を行う中で、独自のPush通知機能を実装する際、「送信する機能」に加えて、「受信する機能」や「管理する機能」への対応も必要になります。これらを要件定義から、実装、検証を行うとなると、思った以上に工数がかかります。これを大幅に短縮できるのがFCMを導入する最大のメリットとなります。
FCM導入後すぐに利用可能となる機能
まずSDKを組み込むことで、すぐにFirebaseの管理画面よりPush通知を送ることができるようになります。下記にFCMの導入後、管理画面で利用できるようになる機能についてまとめました。
- iOS、Andoroid、Webの、SDKが組み込まれているプロダクトへの即時Push通知
- スケジュール機能を使った、時間指定配信、定期配信
- セグメントや条件指定による、送信先のターゲット設定
- 送信数や開封率など、配信結果の確認
- アプリ内のイベントを指定することによる、コンバージョンの測定と到達率の分析