TISのエンジニアが挑むXR(VR・メタバース)開発の裏側、その難しさと楽しさとは
【16-A-5】SIerな会社の中でXR(VR・メタバース)を用いた新規事業開発に挑戦して見えてきた景色
キャッシュレス決済やインフラ、産業・公共を支えるサービスのシステムインテグレーターであるTIS。同社では将来に向けた取り組みとしてXR(AR・VR・メタバースなど)を用いた新規事業開発を行っている。しかしながら、XRは新しい領域であるため、ノウハウが少ない。Developers Summit 2024に登壇した同社 テクノロジー&イノベーション本部の大北 拓哉氏と伊藤 清人氏は、同社で開発したXRサービスを紹介しながら、Webエンジニアの視点から見たXR開発の面白さと難しさを共有した。
老舗IT企業が注力するXRプロダクトとは
TISは約50年の歴史を持つ老舗IT企業であり、国内シェアにおいてクレジットカードでは50%、デビットカードでは86%という強固な地位を築いている会社である。従来のシステムインテグレーション事業に加えて、近年は自らを事業主とするサービス開発事業にも力を注ぎ、「総合ITサービス企業」として活動している。
テクノロジー&イノベーション本部 デザイン&エンジニアリング部 シニアアソシエイトの大北氏は2019年に新卒で入社し、2021年から社内公募を通じてXRチームに参加。Unityエンジニアとして、同社のXRサービス開発に携わっている。なお、XRとは、現実世界に情報を重ねるAR、空間を認識し、コンテンツを現実に重ねるMR、仮想空間を現実のように体験できるVRの総称だ。
大北氏は、TISが開発したいくつかのXRプロダクトを紹介した。
「RE:COLLAB Rooms」は、VRゴーグルを用いて遠隔地からでも共同作業が可能なツールである。参加者は同じ空間にいるかのようにコミュニケーションを取り、付箋への書き込みや貼り付けができる。
「TeleAttend」は遠隔地からVRデバイスを用いてツアー案内を行うシステム。ガイド役がVRで案内し、現地参加者はタブレットでその案内を受ける。「TeleAttend」の利点は、遠隔地からの案内で参加者がガイドの存在をリアルに感じられることである。一方、欠点はコンテンツ作成に時間とコストがかかることである。
この欠点を解消するべく開発したのが「XRCampus ツアー」だ。これは、360度動画を活用したバーチャル空間でのツアー型イベントサービス。その利点は、その手軽さと低コスト、スマホからのアクセスのしやすさにある。また、欠点はリアルタイム性の欠如と、ガイド不在時にコンテンツを楽しめないことである。
リアルタイム性を改善したのが「XRCampusイベント」。360度カメラとアプリ内ボイスチャットによって参加者とのコミュニケーションが可能で、社内イベントや音楽ライブなどにも使える。良い点は、手軽さと低コストの維持、ユーザーがコンテンツを選べること。一方、欠点は限定されたボイスチャットと、収容人数や利用時間の増加によるランニングコストの増加だ。
この記事は参考になりましたか?
- Developers Summit 2024 セッションレポート連載記事一覧
- この記事の著者
-
森 英信(モリ ヒデノブ)
就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
丸毛 透(マルモ トオル)
インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:TIS株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
