米Microsoftは、開発者向けイベント「Microsoft Build 2024」において、生産性、分析、運用データとのシームレスで安全な統合を提供することによって、既存のビジネスプロセスのアクティブ化を可能にする「Microsoft Copilot connectors」を、5月21日(現地時間)に発表した。
Microsoft Copilot connectorsを使用することで、組織はビジネスデータを使用してCopilotの知識とアクションを簡単に拡張でき、Dynamics 365、Microsoft Power Platform、SharePoint、OneDrive、Microsoft Fabric OneLake、公開Webサイト、およびその他の各種レコードシステムからのデータの結合が可能になる。
また、Microsoft Copilot connectorsをカスタムCopilotに組み込めば、Copilotはユーザーまたは組織に代わってバックグラウンドで動作し、構造化データと非構造化データを横断的に処理してビジネスプロセスを実行する。
Microsoft Copilot connectorsのおもな利点は以下の通り。
- セマンティック検索:コネクタがテキストデータを理解して解釈できるようにすることで、より関連性の高いコンテキストを認識した応答を可能にする
- データの同期とキャッシュ:データが効率的に同期およびキャッシュされ、迅速にアクセスできるようになり、潜在的な遅延の問題が軽減される
- 広範なサードパーティサービス統合:数回クリックするだけで、1000を超えるコネクタのエコシステムにアクセス可能になり、Microsoft以外のデータも含められる
- 複雑なデータ型のサポート:リレーショナルデータや非構造化データといった、さまざまなデータ型を処理できるため、さまざまなビジネスニーズに合わせて多用途に使用可能で、実稼働グレードのサービスレベルが提供される
- ローコードとプロコード:カスタムAPIを作成するか、既存の事前構築済みコネクタを作成するかを選べる
例えば、Microsoft Copilot内でDocusign Copilot connectorsを有効化することによって、Docusignは文書の詳細、手順、プロセスを表示するだけでなく、ユーザーが自然言語でクエリを実行して、これまでよりも迅速に結果を導き出せるようにすることで、顧客に大きな価値を提供する。
DocusignとMicrosoft Copilot for Microsoft 365およびMicrosoft Copilot for Salesとの統合によって、AIを活用した契約に関する洞察が得られ、従業員の生産性の向上、より迅速な取引の成立、大規模な更新管理に役立てられる。ほかにも、人事(HR)、営業、調達、法務などの顧客は、自然言語を使用してCopilotに契約状況や要約を問い合わせたり、重要な情報を抽出したり、他のユーザーにリマインダーを送信したりできるようになった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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