自動車技術会は、同法人が運営する「自動運転AIチャレンジ」において、2024年度から大会会場や競技で使用する車両などを大幅に変更することを、5月27日に発表した。
2024年度より、「自動運転AIチャレンジ」は大会を一本化して、予選・決勝合わせて約半年にわたる期間で実施する。決勝の会場はシティサーキット東京ベイ(東京都江東区、運営:トムス)にて実施し、同会場で使用されているEVカートを仕様変更して自動運転化した車両で競技を行う。また、新たに実車両に多く触れる機会を提供するアドバンストクラスと、多くの人が参加しやすい従来同様のチャレンジクラスの2クラス制となる。
チャレンジクラスは公募によって誰でも参加でき、シミュレーションを利用する予選から参加して、予選の成績によって準決勝以上への出場が決まる。
オンラインシミュレーションによる予選では、デジタルツイン指向のAWSIMを用いてコースをより速く走行することを目指す。参加者は、Autowareの構造を学ぶだけでなく、実際に行動、判断の部分についてパラメータを調整し、必要に応じて新たなアルゴリズム開発も行う。
決勝は、コースでの競技車両を使用した大会となり、シミュレーションで得た知見を実車両に活かしつつ、AWSIMでは再現できない実車ならではの課題にもチャレンジする。
予選・決勝どちらも、以下の点にて技術的な優位さが採点される。
- 基本は時間内に何周周回できるか
- 周回にかかったタイム
また、参加者間における知識の共有を促し、全体のレベルを向上させることを目的に、「コミュニティ貢献賞・広報賞」「プレゼンテーション賞」も設けられる。
新設されるアドバンストクラスは、おもに過去大会の優秀成績者を想定した上級者向けのクラスで、参加チームは実車両を利用する機会を多く与えられ、より高度な自動運転走行を目指す。出場チームは、過去大会などの実績に基づいて、運営側の指名によって決定する。
さらに2024年度は、同大会のコミュニティを活性化すべく、交流会を積極的に実施する。直近では6月21日17時〜21時に競技で使用するEVカートに試乗して、車両の自動運転化する過程などを学べるイベントが行われる。会場はシティサーキット東京ベイで、講師にはティアフォーのエンジニアであり、ROSConJP実行委員でもある、工学博士の近藤豊氏が来場する。
「自動運転AIチャレンジ2024」の参加登録期間は5月27日〜7月1日、予選は7月2日〜9月2日、準決勝は11月2日、決勝は11月3日を予定している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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