米GitHubは、Arm64アーキテクチャ上のLinuxおよびWindowsで動作する、GitHub Actions用ランナのパブリックベータ版を6月3日(現地時間)に公開した。
今回、発表された新たなランナは、GitHub Actionsにおけるすべてのジョブのパワー、パフォーマンス、持続可能性を向上させ、開発者はGitHubがホストするArmベースのハードウェアを活用して、Armアーキテクチャが用いられているあらゆる場所でリリースアセットをビルド、デプロイ可能になっている。また、x64アーキテクチャのLinux/Windowsで動作するランナと比較して、37%安価に利用できる。
これまで、GitHubにおいてArm環境を構築するには、セルフホストするかQEMUによる仮想化を利用する必要があった。しかし、今回公開された新たなランナによって、Webサーバやアプリケーションサーバ、オープンソースデータベース、コンテナ、マイクロサービス、Javaや.NETアプリケーション、AIアプリケーション、ゲーム、メディアサーバをArmアーキテクチャ上でビルド、テスト、デプロイすることが可能になり、CI/CDワークフロー全体を単一のプラットフォーム上で実行できるようになった。
GitHubはArmとの提携によって、これらのランナにUbubtuとWindowsのVMイメージを提供し、ユーザーがシームレスにArm上でビルドを始められるようにしている。Ubuntu 22.04イメージとWindowsイメージは開発者ツールに追加される予定で、Ubuntu 22.04イメージは開発者がArmランナ上で迅速に開発を始められ、できるだけ早くデプロイを開始するためのツールが用意される。
Armアーキテクチャ上のLinuxとWindowsで動作するランナは、GitHub TeamプランおよびGitHub Enterprise Cloudプランで利用可能となっている。2024年内には、オープンソースプロジェクト向けのArmランナの提供開始も予定する。
GitHub TeamプランまたはGitHub Enterprise Cloudプランのユーザーは、Armランナを作成してGitHub Actionsワークフローファイルにおけるruns-on構文を更新してそのランナ名を呼び出すことで、新たなランナを使い始められる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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