プログラム未経験者への提供や、講義・ワークショップの展開実績も
PFNがコンピュータサイエンス教育事業に参入したきっかけは、代表取締役CEOの西川徹氏の想いだった。斎藤氏によると、西川氏は自身の子供がプログラミングを学ぶ様子を見て「プログラミングの楽しさを実感しながら学べる教材を提供したい」と考え、教育事業に着手した。
そして法人向け教育事業に注力する背景には、日本企業の人材育成に関する課題がある。特にIT・デジタル領域ではエンジニア不足が長年の問題となっている。
PFNはこうした企業のニーズに応えるべく、教育事業を通じて人材育成と技術活用の両面からサポートを行っている。斎藤氏は、従来のエンジニア育成の課題について「学ぶ過程で面白さや楽しさを感じにくいのではないか」と投げかける。効果的な育成のためには、「こんなことができて楽しい」といった実感を得られることが重要であり、その感情が人材育成の効果的な推進力になるというのだ。
ジクタスには、プログラミング未経験者が楽しみながら学べる教材が多数存在する。例えば、プログラミングの基礎をパズル感覚で学べる「Playgram for Professionals」だ。これは子ども向けのPlaygramを応用したもので、ビジュアルプログラミングから始め、段階的にテキストでのコーディングへステップアップする。
ブロックを動かして学ぶ形式で、いきなりコードを書くのではなく、手を動かしながら学ぶことで挫折しにくい設計になっている。「これならできる」と思えるところから始めて、徐々にプログラミングの面白さを感じながらスキルを身につけられる。
このようなジクタスの活用に向いているのは、ITエンジニア不足に悩む企業だ。特に多くの新人・中途採用者を抱えるSlerやSESで導入が始まっている。また、ハードウェア系エンジニアはいるものの、ソフトウェア事業への展開も必要な製造業などでのリスキリング需要にも合致している。
たとえば、国内トップクラスの売上・取引企業数を誇るエンジニアリングアウトソーシング企業では、ハードウェアエンジニアに、製造業のDXに対応できるスキルや思考力を身に着けてもらうために、2022年よりジクタスを活用している。PFNではジクタスの教材提供のほかAIのトレンドに関する情報提供やDX戦略策定の支援も行った。
同社の受講者は日頃の業務と並行して勉強している人がほとんどであった。 そのため、ジクタスのスモールステップで手を動かして学べる点が、まとまった時間が確保できずとも、プログラミング的思考を身につけたい同社のニーズに合致していた。挙手性で受講者を募集したにも関わらず合計90人が集まり、受講者からは「Pythonやデータ分析の概略、それが生み出す価値について理解が進んだ」との回答が得られる結果となった。
またジクタスの開発チームは、企業からの要望に応じた講義やワークショップも提供している。たとえば日立グループの人財育成を担う日立アカデミーと一緒となり、生成AIの全体像に関する講義を実施した。講義には600人以上が参加し「有名な著者の解説ということもあり、Deep Learningの実装上の作りが非常にわかりやすかった」「踏み込んだ内容の説明が聞けてよかった」といったフィードバックを得た。
実践的なワークショップとしては、ある大手SIerに深層学習のハンズオン研修を提供した事例がある。同研修では隔週2時間で講義と実習を行い、「ディープラーニングの能力を説明できる」と答えた比率が増加するなど、メンバーの知見の底上げをすることができた。
斎藤氏は「さまざまな事業を展開するチームとの連携により得られた知見やトレンドを、素早くコンテンツに反映できるのが弊社の強みです。何をどのように学ぶのかを考えるフェーズからご一緒させていただきますので、まずはお気軽に相談していただきたいです」と話した。
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