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Developers Summit 2025 KANSAI セッションレポート(AD)

マネーフォワード流Cursorでの開発自動化方法。「コンテキストエンジニアリング」で一歩先の生産性へ

【B-8】現場の課題を生成AIで超える!マネーフォワード関西開発部の挑戦

Cursorで実現する次世代のオンボーディング

 まずはオンボーディングのためのAIアシスタントの活用事例を紹介。これはAIコードエディタ「Cursor」の「Askモード」を利用している。

 ユーザーが「今日配属されました」と入力すると、AIが「おめでとうございます」と返し、必要なセットアップの手順などを教えてくれる。加えてAIアシスタントが、資料などを検索しながらオンボーディングに必要な作業を順を追って説明してくれる。

 また、AIエージェントによるオンボーディング支援も取り入れている。今度はCursorの「Agentモード」に切り替えて、タスクのゴールを設定する。

 例えば「環境セットアップをお願いします」と指示すると、AIエージェントがセットアップの手順を計画・提案する。ユーザーがそれを承認すると、実際のセットアップまで実行する流れだ。

 デモでは、シークレットを含む作業が必要な部分以外は、パッケージインストールから動作確認まですべてAIエージェントが自動で実行する様子が見られた。

 「このように自律的に全ての設定をやってくれるのが、AIエージェントのよいところだと思います」

AIエージェントによるE2Eテストの実装自動化方法

 続いて矢野氏は、E2Eテストの記述にAIを活用する事例を紹介。スプレッドシートで管理しているテストケースの中から、一つのケースをピックアップして、AIエージェントで自動化するデモを見せた。

 今回もCursorのAgentモードで、ケースに紐づいたチケットの一覧を読み込ませ「テストを書いてください」と依頼する。

 すると、オンボーディングの時と同様にAIエージェントがテストの計画を立てて、提案する。今回は新しく作成するテストのため、Playwright MCPに接続してDOM要素を確認するプロセスも踏んだ。

 その内容を踏まえて作成されたテストを実行すると、一件だけエラーとなった。この時、エラー情報をエージェントにフィードバックすることで、エージェントが自律的に試行錯誤を繰り返す。

 ここまでAIエージェントが作業を担うため、開発者は生成されたテストの構成ファイルやスクリプトを確認し、適切かどうかをレビューするだけでよい。

 E2EテストのAI自動化の仕組みは、上図のようになっている。

 まず、人間がAIエージェントにテストケースの作成を指示すると、エージェントはJiraのMCPに接続してテスト仕様に関する情報を取得する。次に、Playwright MCPからDOM要素を取得して一時ファイルに保存。これらの情報に基づきテスト計画を立て、ユーザーの承認を得た後、作成・実行・修正を繰り返す。全てのテストが完了すると一時ファイルを削除して結果を返し、最後に人間がレビューを行う。

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AI活用の先の「ハルシネーション」と解決方法

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岩本 隆之(イワモト タカユキ)

 1986年 兵庫県神崎郡出身 2009年 関西大学卒業 学生時代より写真・映像制作を行う。 写真撮影スタジオ勤務ののち、2020年独立。 現在は大阪市在住。 広告写真を中心としながら、ジャンルを問わず活動中。 HP Instagram

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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