技術力への不安を「行動」で越える。新卒4年目エンジニアが現場で実践した、アウトカム起点のキャリア戦略
【A-3】開発基盤からデータ・生成AIへ。挑戦し続ける事で広がったキャリアと視点の変化
株式会社ウエディングパークの高田涼平氏は、入社4年目の若手エンジニアだ。新規コンテンツ開発から開発基盤のリプレイス、そして現在は生成AI活用と、多岐にわたるプロジェクトを渡り歩いてきた。順調にキャリアを重ねているように見えるが、その内実は「スキルアップしたい」という渇望と、理想と現実のギャップに悩み続けた試行錯誤の連続だったという。技術力を高めて「強いエンジニア」になりたいと願っていた高田氏が、いかにして視座を「事業成長」へと引き上げ、組織課題にアプローチする存在へと変貌を遂げたのか。本セッションでは、その過程で得た3つの思考の転換点が、具体的な失敗談や実践知とともに語られた。
「工数=成果」ではない。新卒1年目で直面した「アウトカム」の壁
高田氏のキャリアは、本人が「川下り」と表現するように、計画的に積み上げたものではなく、目の前のチャンスに必死に応えることで切り拓かれてきた。ウエディングパーク入社当時は「仕事をする中で個人の力をつけて、強いエンジニアになりたい」という、いわば個人志向の強いモチベーションを持っていたという。しかし、開発現場での経験を重ねるうちに大きく変化する。
最初のターニングポイントは、入社1年目で担当した新規コンテンツ「ムビレポ」の新機能開発だった。当時、まだ技術力が未熟だった高田氏は、先輩エンジニアに頼りながら、想定以上の工数を費やしてなんとか実装を完遂した。
「これだけ頑張って作ったのだから、きっと成果が出るはずだ」。無意識のうちに「かけた工数」と「成果」は比例すると信じていた。しかし、リリース後の現実は違った。期待していたほどの効果は得られず、「頑張ったことが報われない悔しさ」を味わうことになったのである。
この経験が、高田氏に最初の重要な視点をもたらした。「どう作るか」だけでなく、「リリース後の成果(アウトカム)」を考えなければならないという気づきである。
この失敗を経て、高田氏の仕事への向き合い方は大きく変化した。「スキルアップしたい」という思いは変わらないが、その対象が「実装力」だけでなく、「事業としての成果を出すために必要なこと」全般へと拡張されたのだ。
具体的には、機能の実装に留まらず、「もっと処理速度を早くできないか」とパフォーマンス改善を調査したり、「類似機能の効果はどうなっているか」と自社サービスの事例を調べたりするようになった。効果を出すために必要な領域へと、自ら学習の範囲を広げていったのである。
さらに、担当案件とチーム目標とのつながりを理解しようとする姿勢も生まれた。
「この機能を実装するなら、こちらの仕様の方がKPIに貢献できるのではないか」「ここに工数をかけるよりも、別の部分にリソースを割くべきではないか」。そうした視点を持つことで、ディレクターや上長に対して自然と提案ができるようになった。ただ言われたものを作るだけの作業者から、成果にコミットするパートナーへ。この「アウトカムを意識する」という思考の転換(STEP 1)が、結果として周囲からの信頼を積み重ね、次のキャリアへとつながっていったのである。
この記事は参考になりましたか?
- Developers Boost 2025 セッションレポート連載記事一覧
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
丸毛 透(マルモ トオル)
インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:株式会社ウエディングパーク
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
