Cloud-「Google App Engine」
最後のCである「Cloud」を担うのは「Google App Engine」。Googleソフトウェアエンジニア鵜飼文敏氏とPete Koomen氏が登壇し、解説を行った。
Google App Engineは、Googleが持つサーバリソースを使い、自分が開発したWebアプリケーションを実行できるサービスで、今から2か月ほど前に発表された。
Webアプリケーション開発について、「Webアプリケーションを公開するためには、ただソースコードをコーディングするだけではできない。その後動作させるLinuxサーバを確保し、Apacheをインストールし、DBを入れ設定し、とさまざまことを行わなければならない。また公開したあとも運用が必要になり、アクセス数に応じてサーバの増設やデータベースの分割などが必要になってくる」と問題点を指摘、「しかし、App Engineを利用すれば、こういった煩雑な作業は全て不要となる」とApp Engineの利便性を説明した。
App Engineは、現在のところPythonでのみ利用できる。Webアプリケーションを公開するためには、ローカル環境でWebアプリケーションを作成し、公開されているSDKを使ってテストしたのち、Googleにデプロイするだけでよい。管理コンソールもあるので、ログなどを解析することもできるようになっている。
「App Engineは公開直後から非常に反響があり、アカウント発行待ちのウェイティングリストが作られるほどだったが、つい先日、全員に開放した。500万ページビューほどのアクセスであれば無償で使えるが、それ以上の性能を望むユーザーのために価格体系も発表し、容量の増設なども行えるようにした」(Koomen氏)。
App Engineの将来展開としては、「バッチ処理機能」「Python以外の言語対応」「多数のファイルフォーマット対応」などが考えられており、利用者のフィードバックを受けながら機能を提供していく予定だという。
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