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初めてのCatalyst入門(1)
PerlによるWebフレームワークCatalystとは?

Catalystのインストール手順、サンプルアプリケーションの作成方法

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2009/08/12 14:00
目次

Helloアプリケーション

 それでは、実際にサンプルアプリケーションを作成してみましょう。本連載ではCentOS上に「test」という名前のアカウントを用意し、このホームディレクトリ以下にサンプルなどを作成するものとします。

アプリケーションのスケルトン作成

 アプリケーションのスケルトンを作成するには、「catalyst.pl」を実行します。catalyst.plを実行すると、次のようなディレクトリ/ファイルが作成されます。

リスト11:catalyst.plで作成されるディレクトリ/ファイル
<MyApp>
|-- Changes
|-- Makefile.PL                -- 作成したアプリケーションのパッケージや
|                                 配布に使用するためのスクリプトファイル
|-- README
|-- lib
|   |-- <MyApp>
|   |   |-- Controller         -- アプリケーションのControllerディレクトリ
|   |   |   `-- Root.pm        -- ルートControllerスクリプトファイル
|   |   |-- Model              -- アプリケーションのModelディレクトリ
|   |   `-- View               -- アプリケーションのViewディレクトリ
|   `-- <MyApp>.pm             -- アプリケーションモジュール本体ファイル
|-- <myapp>.conf               -- アプリケーション設定ファイル
|-- root                       -- コンテンツルートディレクトリ
|   |-- favicon.ico
|   `-- static
|       `-- images
|           |-- btn_120x50_built.png
|           |-- btn_120x50_built_shadow.png
:                   :(省略)
|           `-- catalyst_logo.png
|-- script                     -- ヘルパースクリプト用ディレクトリ
|   |-- <myapp>_cgi.pl
|   |-- <myapp>_create.pl
|   |-- <myapp>_fastcgi.pl
|   |-- <myapp>_server.pl
|   `-- <myapp>_test.pl
`-- t                          -- テスト用スクリプトディレクトリ
    |-- 01app.t
    |-- 02pod.t
    `-- 03podcoverage.t

 作成されたディレクトリ名、ファイル名で「<MyApp>」または「<myapp>」となっている箇所はcatalyst.plの引数として指定されたアプリケーション名が入ります

 主なディレクトリ、ファイルについては補足しておきます。

  1. lib/<MyApp>/Controller/Root.pm
  2. URLの「/」に対応するルートのControllerを表すスクリプトファイルです。

  3. root
  4. アプリケーションのコンテンツルートディレクトリです。このディレクトリ以下にイメージや静的なファイルなどを配置します。初期状態ではfavicon.icoファイルやCatalystのロゴイメージなどが作成されます。

  5. script
  6. ヘルパースクリプト用ディレクトリです。組み込みサーバ実行用スクリプト<myapp>_server.pl)やコンポーネントモジュール生成用スクリプト<myapp>_create.pl)などが置かれます。それぞれのスクリプトファイル名は「<アプリケーション名>_」で始まります。

  7. t
  8. テスト用スクリプトディレクトリです。このディレクトリ以下にはテスト用のPerlスクリプトファイルを配置します。テスト用スクリプトファイルの拡張子は「.t」になります。テスト方法についても、回を改めて説明していく予定です。

 それでは、「Hello」アプリケーションのスケルトンを作成してみましょう。コンソールから次のコマンドを入力してください。Windowsではコマンドプロンプトを開いて入力してください。

リスト12:catalyst.plを使用して「Hello」アプリケーションスケルトンを作成
$ catalyst.pl Hello

 catalyst.plは、アプリケーションのひな形を作成するためのスクリプトですが、実行時に次のようなオプションを指定できます。

  1. -help
  2.  ヘルプを表示します。

  3. -short
  4.  「<MyApp>/lib/<MyApp>」ディレクトリ以下のModel/View/Controllerディレクトリ名を「M/V/C」のように短い名前で作成します。

  5. -force
  6.  既存のアプリケーションスケルトンに対して「catalyst.pl」を実行した場合に、拡張子が「.new」となるファイルを作成しません。既に<MyApp>がある状態で「catalyst.pl <MyApp>」を実行すると、最初に自動生成されたファイルが更新されている場合には、「ファイル名.new」というファイルを作成します。「catalyst.pl -force <MyApp>」として実行すると、更新されていても.newファイルは作成せず、上書きもしません。

  7. -makefile
  8.  Makefile.PLだけを対象に更新します。Catalystのバージョンをあげた場合に、「catalyst.pl -force -makefile <MyApp>」として実行すると、新しい「Makefile.PL」で上書きします。-forceオプションをつけない場合には、新しく「Makefile.PL.new」ファイルが作成されます。

  9. -scripts
  10.  scriptディレクトリ以下にあるヘルパースクリプトだけを対象に更新します。「-makefile」オプションと同様に、-forceをつけた場合だと既存のファイルを上書きし、つけない場合だと拡張子に「.new」をつけたヘルパースクリプトを新規に作成します。

 例として、「-short」オプションは次のように使用します。

リスト13:-shortオプションを使用してModel/View/Controllerディレクトリ名を短い名前で作成する
$ catalyst.pl -short Hello

 

追記:2009/10/21

 ActivePerlのインストールおよび設定につきましては、次の点を前提にしております。

  • perlの実行ファイルへのパスが環境変数PATHに設定されている
  • 「.pl」ファイルの関連づけがperlの実行ファイルに対して設定されている

 ActivePerlのインストール方法については、次のサイトをご参照ください。

ActivePerlのインストール方法(WINGSプロジェクト)

 PPMでCatalystをインストールした場合には、catalyst.plに加えて、同じ動作をする「catalyst.bat」というバッチファイルも同時にインストールされます。「.pl」ファイルへの関連づけが行われていない場合には、Webアプリケーションスケルトンを作成する際に、こちらのバッチファイルをお使いください。

リスト12-2:catalyst.batを使用して「Hello」アプリケーションスケルトンを作成
C:\CodeZine>catalyst Hello
または
C:\CodeZine>catalyst.bat Hello

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バックナンバー

連載:Webアプリケーションフレームワーク「Catalyst」入門

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著者プロフィール

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XM...

  • WINGSプロジェクト 花田 善仁(ハナダ ヨシヒト)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂...

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