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ASP.NET AJAX 4.0 プレビュー

ASP.NET AJAX 4.0を予習する(後編)

強化されたASP.NET対応のクライアントAJAXフレームワーク

AdoNetDataContextを利用したデータベースとの連携

 DataContextコントロールを利用すると、データの呼び出しやトラッキングが簡単にできるのはここまでで説明しました。では変更内容をサーバに反映するにはどうすればよいでしょうか。

 DataContextコントロールには、データを取得するfetchDataメソッドのほかにsaveChangesメソッドがあり、このメソッドを利用してデータの変更をサーバに伝えることができます。saveChangesメソッドを利用する場合は、フェッチの際と同様にDataContextコントロールのsaveOperationプロパティとsaveParametersプロパティに変更を行うWebサービスのメソッド情報を登録しておく必要があります(サービスの登録はdataContextの初期化前に行わないとうまく登録されません)。

 ADO.NET AJAX 4.0ではこのような場合、ADO.NET DataServicesと連携することでデータの取得や更新などを簡単に記述することのできるAdoNetDataContextコントロールが提供されています。

ADO.NET DataServices

 ADO.NET DataServicesを利用することで、サーバのデータベースに対し検索、追加、更新、削除といった操作をREST形式のリクエストで行うことができます。詳しくは次の記事を参照ください。

 REST形式のリクエストでデータベースの操作が行えるということは、WSDLを元にSOAPフォーマットで通信を行う既存のWebサービスに比べ、Javascriptなどのスクリプト言語から簡単にCRUDのリクエストを飛ばすことができるようになったと言えます。

DataServicesのサービスを用意

 ASP.NET AJAXからDataServices経由でデータにアクセスするために、住所マスタにアクセスできるDataServciesのサービスを次の手順で作成します。

1. 新しい項目を追加する

 Visual Studioのソリューションエクスプローラーから[新しい項目の追加]をクリックし、名前を「WebDataService.svc」として[追加]ボタンをクリックします。

図5 新しい項目の追加
図5 新しい項目の追加

2. オブジェクトに対するアクセス許可する

 作成した「WebDataService.cs」を開きリスト6のように修正します。

リスト6 DataServiceのアクセス許可設定
public class WebDataService : DataService<SampleTableEntities>
{
    public static void InitializeService(IDataServiceConfiguration config)
    {
         config.SetEntitySetAccessRule("住所", EntitySetRights.All);
    }
}

 今回は住所テーブルに関するすべての操作を行いたいので、住所テーブルに対しEntitySetRights.Allを設定しています。早速デバック実行を行って「WebDataService.svc/住所?$top=10」にアクセスし、検索結果が図6のように表示されることを確認してください。

図6 DataServicesの検索結果
図6 DataServicesの検索結果

 このクエリは、住所テーブルに含まれる先頭10件分のデータを取得するための物です。

 取得結果は、AtomPub形式のXMLデータとして取得できるため、その後のデータの加工などが簡単に行えるようになっています。

ASP.NET AJAX との連携

 DataServicesの準備ができたので、AJAXをDataServicesに対応した形式に書きなおしてみましょう。リスト7はDataContextからAdoNetDataContextに変更したソースです。変更点を太字で表示しています。

リスト7 AdoNetDataContextを利用したデータの表示
// 1.DataContext→AdoNetDataContext
// データを供給するdataContextの定義
var dataContext = $create(Sys.Data.AdoNetDataContext,
                          { serviceUri: "WebDataService.svc" });

// add_loadのブロックで変更する箇所はありません。
Sys.Application.add_load(function() {
    ... 略 ...
});

// 2.検索方法の変更
// WebService.svc の 住所検索サービスを呼び出す。
function search() {
    var t = $find("addresses-Template")
    t.set_fetchOperation(encodeURI("住所検索"));
    t.set_fetchParameters(``{
        $filter: String.format("startswith(郵便番号,'{0}')",
        $get("addressNo").value)}``);
    t.fetchData();
}

 DataContextコントロールからAdoNetDataContextコントロールに変更した箇所を、次ページに示します。

次のページ
まとめ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト かるあ (杉山 洋一)(カルア(スギヤマ ヨウイチ))

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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