はじめに
画像処理を行うライブラリの1つにImageMagickがあります。
ImageMagickとは ImageMagick Studio LLC が開発する画像操作のためのソフトウェアで、GIF、JPEG、JPEG 2000、PNG、PDF、PhotoCD、TIFF、DPXなどの幅広いファイルフォーマットに対応しています。GPL互換性のあるライセンスで提供されています。
そして、ImageMagickの機能をPHPで利用するための拡張インターフェースがImagickです。PHPでこのImagickを使うと簡単なコードでImageMagickの機能を利用できます。
本記事ではImagickを利用して、アクセスしてきた携帯電話の機種に応じて画像を表示させる仕組みの構築例について説明します。
対象読者
- PHPでのWebアプリケーション開発について基本的なことを理解している方
動作環境と開発環境
本連載で紹介するサンプルなどで実行している環境は次のとおりです。
- CentOS 5.3
- Httpd 2.0.61
- PHP 5.2.9
ImageMagickのインストール
ImageMagickはソースからコンパイルしてインストールします。
Linuxの場合
# yum install libpng-devel # wget ftp://ftp.imagemagick.org/pub/ImageMagick/ImageMagick-6.5.4-7.tar.gz # tar zxvf ImageMagick-6.5.4-7.tar.gz # cd ImageMagick-6.5.4 # ./configure # make # make install
Windowsの場合
ImageMagick公式サイトのダウンロードページよりImageMagick-6.5.4-10-Q16-windows-dll.exeをダウンロードしてインストールします。インストール後にシステム環境変数にImageMagickのインストールパスを追加します。
「convert -help
」でconvert
コマンドが機能することが確認できればインストール成功です。
Imagickのインストール
ImagickはPECLよりインストールします。
# pecl install imagick
php.ini に以下の記述を追加します。
extension=imagick.so
Apacheを再起動してphpinfoでインストールの成否を確認します。「imagick enabled」の項目が表示されていればインストール成功です。