開発者視点でのクラウドの話題は、先月末に米国で開催された「PDC10」の講演内容のフォローアップが中心となった。最新アップデートの軸はWindows Phone 7、Internet Explorer 9、Windows Azureの3つだ。
Windows Phone 7開発については、アプリケーションがSilverlightベース(ゲームはXNAベース)になったことで、既存のスキルを活かした開発ができるようになった他、開発環境が無償で利用できることなどが説明された。「ぜひ日本からもグローバルなビジネスにたくさんのアプリを発信していってほしい」とも述べている。

次期Webブラウザ「Internet Explorer 9」については、9月のベータ版リリース以降、ワールドワイドで1300万以上のダウンロードがあったこと、PDC10の3週間後にリリースされたPreview 7でJavaScript実行のベンチマークで最速を記録したこと、GPUアクセラレーションを使ったデモなどを紹介。
SilverlightとHTML 5との関係性については、適材適所だと前置きしつつ、特にSilverlightが適しているシナリオとして、プレミアムな体験を提供するメディア配信(字幕、音声切り替え、広告表示、著作権保護機能等)と、ビジネスアプリケーションの2つを挙げた。後者については、Silverlightが.NET Frameworkのエッセンスを抽出してブラウザ上で実行できるようにしたという出自から既存の開発技術・経験を活かしやすいという主張だ。特に、ビジネスアプリで欠かせないサーバー連携などに当てはまる。

Silverlightの今後については、12月2日の深夜にストリーミング配信が予定されている「The Future of Silverlight Starts Now」(英語)や、来年4月にラスベガスで開催が予定されている「MIX11」などに注目して欲しいと述べた。

Windows Azureについては、新機能に対応したSDK 1.3のリリースや、Silverlightベースで使いやすく一新された管理ポータル、リモートデスクトップ機能の追加、Admin/VM Roleの自由度向上、セキュアなネットワーク接続などと、大幅なアップデートが行われたことを紹介した。


また、Windows Azureは.NET Framework以外にも、Java、PHP、Ruby、Python、開発環境のEclipseなどへの対応と、非常にオープンなプラットフォームであることを強調。富士通が開発を進めるWindows Azureに対応したJava実行環境の事例なども紹介された。

開発者支援の施策としては、各種技術情報の拡充、BizSpark・WebsiteSpark・DreamSparkといったスタートアップ支援などを引き続き進めるとともに、「Azure Hands on Lab」「Patterns & Practices Symposium Japan」といった施策も強化していくことを述べた。

最後に大場氏は、「クラウドの時代になると、従来とは異なる知識・技術が技術者に求められるようになり、より幅広い視野も必要となってくる。そのような技術者を『アーキテクト』と呼び、支援していきたい。ユーザー、IT部門、開発者、すべての方に力強いパワーをお届けしていくので、今後も期待して欲しい」と講演を締めくくった。

