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Windows Azure新機能チュートリアル

Windows Azure AppFabricサービスバスでオンプレミス連携

Windows Azure 新機能チュートリアル(9)

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 本稿では、Windows Azure AppFabricサービスバスについての概要と、サンプルを用いた実行までの手順について紹介します。

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はじめに

 Windows Azure AppFabricとは、Windows Azureを構成するミドルウェアサービス群です。現在、アクセスコントロール、サービスバス、キャッシングと3つの機能が提供されています。本稿ではこのうち、システム間連携における必須機能となるサービスバスについて解説します。

対象読者

  • Windows Azureの新機能に興味のある方
  • Windows Azureのサブスクリプションを持っており、Azureを利用したことがある方

必要な環境

  • Windows Azureサブスクリプション
  • Visual Studio 2010もしくは、Visual Web Developer 2010 Express
  • Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 2011 1.5(2011年9月 - Windows Azure SDK 1.5含む)
  • Windows Azure AppFabric SDK 1.5

AppFabricサービスバス

 Windows Azure AppFabric サービスバス(以降、AppFabricサービスバス)とは、Windows Azureを構成するミドルウェアサービスの一つです。一般的にサービスバスと言えば、複数サービスを連携し、メッセージ通信を実現するものですが、AppFabricサービスバスも同様なことを実現できます。

 サービスとクライアントは、オンプレミスシステムでも構いませんし、Windows Azureでも他クラウドシステムでも構いません。各システム間をシームレスに連携できます。また、.NET Framework以外からも利用できる標準的なプロトコルを用意しているため、Javaベースのシステムなどからも連携可能です。

 通常オンプレミスのシステムと連携する時に問題となるのが、ファイアーウォールやNATですが、AppFabricサービスバスは、特にインバウンドのポートを解放(注1)することなくオンプレミスからサービス登録し提供できます。

注1

 厳密に言うと、サービス、クライアント側または利用するバインディング(後述)によって利用するポートが異なりますが、TCP/9350-9353番、HTTP/HTTPSのアウトバンドポートが解放されていれば問題ありません。

 図1は、AppFabricサービスバスの概念図です。サービス提供者は、あらかじめAppFabricサービスバスのサービス名前空間を作成し、サービス名前空間に対してサービスを登録します。このとき、AppFabricサービスバスによってURIが割り当てられます。

 サービス利用者(クライアント)は、サービスに対して割り当てられたURIに対して、サービスを要求します。そうすると、クライアントからの要求はAppFabricサービスバスを介して、サービス側に中継されます。このようにAppFabricサービスバスは、サービス提供者とクライアント間を橋渡しするサービスなのです。このような機能によって、クラウド間における連携システムや、クラウド-オンプレミス間の連携システムを容易に実装することが可能となります。

図1:AppFabricサービスバス概念図
図1:AppFabricサービスバス概念図
【Note】WCF(Windows Communication Service)との関係

 AppFabricサービスバスは、WCFをベースした技術であるため、これ以降の説明を理解するためにはWCFの理解が必要となります。本稿ではコード理解のための最小限の解説にとどめるため、詳細は、以下のURLなど参考にしてください。

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メッセージ中継の方式

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

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