修正中のファイルを元に戻す
開発作業などでプログラム修正を始めたにもかかわらず、やっぱり止めて元に戻したいことはよくあるかと思います。このような場合、git checkoutコマンドを利用します(※2)。--(ハイフン×2)は、後続の引数がファイルであることを明示するコマンドです。Gitは推論を効かせて文字列を別解釈する場合があるので、明示的にファイルと指定したい場合は、付加する必要があります
$ git status // リポジトリの状態を表示 # On branch master # Changes not staged for commit: # (use "git add <file>..." to update what will be committed) # (use "git checkout -- <file>..." to discard changes in working directory) # # modified: Program.cs # no changes added to commit (use "git add" and/or "git commit -a") moris@BALTHASAR /c/repository/sample (master) $ git checkout -- Program.cs // ファイルを指定してチェックアウト ... $ git status # On branch master nothing to commit, working directory clean
これらをGit Extensionsから操作すると下図のとおりです。いくつか操作方法はありますが、コミットダイアログを表示させ、該当ファイルを選択し、コンテキストメニューから[ファイルの変更を元に戻す]で取り消すことができます(図9)。
作業中の変更をすべて元に戻す
ステージングエリアに登録されたファイルや作業ディレクトリの編集を含めて、すべてを最新の状態に戻したい場合、先ほどと同じくgit resetコマンドを利用します。
$ git reset --hard HEAD
--hardオプションを指定するとステージングエリア、作業ディレクトリともに指定されたコミットまで戻します。この場合はHEADが指定されているため、修正前の状態まで戻され、いままでの修正がすべてなくなりますので注意してください。
GUIからの操作は、リポジトリブラウザの[Gitコマンド]-[Reset(変更をすべて取り消し)]からできます(図10)。
コミットを取り消す
resetコマンドは、コミットの取り消しにも利用できます。
$ git reset --hard HEAD~
先ほどとの違いは、HEADがHEAD~(チルダが付加されている)に変わっていることです。HEAD~は、1つ前のコミットを表す別名です。これによって、リポジトリ、ステージングエリア、作業ディレクトリとすべてが戻されることになります。従って、実際にリポジトリで実行するときは注意してください。
HEAD~は、HEAD~1とも書けます。2世代前、3世代前はをHEAD~2、HEAD~3と指定できます。またHEAD^、HEAD^^、HEAD^^^と、ハット記号で世代を指定することもできます。複数の親世代を持つ場合、微妙に意味が異なりますが、このような表記を見かけたら、過去のコミットを表現する別名だということを覚えておくとよいでしょう。
コミットの取り消しは、戻したいコミットログのコンテキストメニューから[現在のブランチをここに移動]を選択します(図11)。
続いて現在のブランチの移動ダイアログが表示されるので、コミットされていない[変更点をすべて破棄します]を選択し、OKボタンをクリックすればコミットを取り消せます(図12)。今回の連載では、オプションの詳細についての説明は割愛します。
まとめ
今回はGit ExtensionsによるGUI操作と、作業中によくある操作を解説しました。GitはGitの概念にもとづいたコマンド設計になっているため、SVNに慣れていたりすると、やりたいこととコマンド体系が一致せず、思うような操作ができないかもしれません。そのような場合、GUIによる操作で作業を効率化することができます。

